◆看板も標識もない“隠れ神”「いぼ取りの神」/田戸神社(愛知)

本殿に敷き詰められた「いぼ取り」の玉石

 宇治神社から伊勢湾を挟み直線距離で約50km、菜の花の名所として知られる愛知・渥美半島の突端にある田戸神社は、別名「いぼ神社」と呼ばれる。

「参拝時、本殿に敷き詰められた玉石(丸い石)を一つ持ち帰り、体にできたいぼを毎日擦っていただきます。願いが叶っていぼが取れたら、近くの『西の浜』で丸石をいくつか拾い、返していただくのがしきたりです」(山本拓生・宮司)

 16世紀半ば、地元の漁師が西の浜に流れ着いた祠を祀ったのが縁起とされるが、「いぼ取り」祈願がどのように始まったかは不明だ。田戸神社は周囲に看板も標識もない「隠れ神」だが、ご利益を知った遠方からの参拝者が多い。

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