◆千代姫の悲しき物語に由来「耳の神」/耳守神社(茨城)
茨城県小美玉市にある耳の神様は、その名も耳守神社という。近くの素鵞神社宮司で耳守神社の祭事を手伝う木名瀬尚孝氏に由来を聞いた。
「平安時代、平将門の縁戚の千代姫が幼少期に耳を悪くし、その父が熊野神社に断食しながら願掛けをしたところ良くなった。だが、姫の病はその後悪化し、不治の病に。死期を悟った姫は『自分が死んだら里の人々を耳の病から守りたい』と、神社を建てるよう言い残し息を引き取ったそうです。その遺言通りに建てられたのが耳守神社です」
12月1日の例祭には、「祈願後に難聴が改善した」と10年以上前からお礼参りに訪れている70代の夫婦の姿も。KinKi Kidsの堂本剛が突発性難聴を公表した2017年には、治癒を願う多くのファンがお参りに訪れたという。