宮下氏本人はこう謙遜していたが、キャッチーでキラキラ感溢れる“ジャニーズ歌謡”の元祖は、3人の作った田原曲だった。宮下氏は1994年に渡米して日本歌謡界から離れていたが、2018年にはKing & Princeに『愛のすべて』を提供。その世界観は今も変わっていない。
12月29日、宮下氏は『世田谷トリュフ』のインスタグラムで〈再来年トシちゃんの還暦祝いのツアーから、また楽曲を提供させて頂こうと思っています〉と投稿。実現すれば、1987年のシングル『さようならからはじめよう』以来、34年ぶりになる。
制作の際には作詞、作曲とも宮下氏に手掛けてもらい、“田原独特の世界観”を“三位一体”で築き上げた羽島亨氏にディレクターを、船山基紀氏に編曲を是非とも務めてほしい。田原俊彦の良さを知り尽くし、どう生かすべきかを心得ている3人のコラボレーションは欠かせないだろう。
■文/岡野誠:ライター・芸能研究家。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)が話題に。『哀愁でいと』『抱きしめてTONIGHT』などの誕生過程も詳細に記されている。2020年2月8日13時半から、大阪・ロフトプラスワン WESTで元CHA-CHAの木野正人とトークイベント『“職業:男性アイドル”の考察とジャニー喜多川氏の果たした役割』を開催。