国内

菅官房長官辞任なら自民党内で「菅の乱」も 安倍一強終焉か

追い詰められたかに見える菅氏だが…(時事通信フォト)

 自民党の「河井夫妻」をめぐる公職選挙法違反容疑での捜査をはじめ、“影の総理”とまで言われた菅義偉官房長官にさまざまな逆風が吹き、「2月辞任説」と「6月辞任説」という具体的な見立てまで飛び出している。実際、自民党のなかにも、菅氏の辞任を望む声もあるという。

「菅氏を辞めさせたい」勢力には、安倍晋三首相-麻生太郎副総理-今井尚哉官房長官(現在は総理首席秘書官だが、菅氏の次の官房長官との声もある)という新たな政権中枢ラインの形成と、党務は二階俊博幹事長を交代させて岸田文雄幹事長が握る陣容を想定していることが透けて見えてくる。

 しかし、ひとたび菅氏が野に下れば、安倍首相にとって強敵として立ちはだかるはずだ。菅義偉という政治家の本質は、体制の変革を求める根っからの改革派で「乱」を好む。

 その政治経歴を見ると、小渕派時代は総裁選で小渕恵三氏に反旗を翻した梶山静六氏に従った。その後、宏池会に移ってからは、「加藤の乱」に参加して森内閣不信任案に欠席するなど「造反」の繰り返しだ。それがゆえに党内長老からは“反骨精神が過剰な要注意人物”とも見られていた。

 安倍首相には忠実に仕えているように見えるが、それも体制改革で一致したからだ。菅氏は内閣人事局をつくって官僚の人事権を掌握し、官僚主導政治を政治主導に転換させた。それが安倍長期政権の原動力となった。政治ジャーナリストの藤本順一氏が言う。

「いま政治を動かしているキーマンは菅さんです。官房長官を解任すれば、安倍さんは霞が関ににらみが利かなくなる。スキャンダルを防いでいた防波堤がなくなり、間違いなく安倍長期政権は瓦解に向かい始める」

関連記事

トピックス

競泳コメンテーターとして活躍する岩崎恭子
《五輪の競泳中継から消えた元金メダリスト》岩崎恭子“金髪カツラ”不倫報道でNHKでの仕事が激減も見えてきた「復活の兆し」
NEWSポストセブン
米・フロリダ州で元看護師の女による血の繋がっていない息子に対する性的虐待事件が起きた(Facebookより)
「15歳の連れ子」を誘惑して性交した米国の元看護師の女の犯行 「ホラー映画を見ながら大麻成分を吸引して…」夫が帰宅時に見た最悪の光景とは《フルメイク&黒タートルで出廷》
NEWSポストセブン
メーカーではなく地域の販売会社幹部からの指令だった(写真提供/イメージマート)
《上司命令でSNSへ動画投稿》部下たちから上がる”悲鳴” 住宅販売会社では社長の意向で「ビキニで物件紹介」させられた女性社員も
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」
香川県を訪問された紀子さまと佳子さま(2025年10月2日、撮影/JMPA)
佳子さまが着用した「涼しげな夏振袖」に込められた「母娘、姉妹の絆」 紀子さま、眞子さんのお印が描かれていた
NEWSポストセブン
米倉涼子(時事通信フォト)
《マトリが捜査》米倉涼子に“違法薬物ガサ入れ”報道 かつて体調不良時にはSNSに「ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい」…米倉の身に起きていた“異変”
NEWSポストセブン
きしたかの・高野正成(高野のXより)
《オファー続々》『水ダウ』“ほぼレギュラー“きしたかの・高野 「怒っているけど、実はいい人」で突出した業界人気を獲得 
NEWSポストセブン
迎賓施設「松下真々庵」を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月9日、撮影/JMPA)
《京都ご訪問で注目》佳子さま、身につけた“西陣織バレッタ”は売り切れに クラシカルな赤いワンピースで魅せた“和洋折衷スタイル”
NEWSポストセブン
米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子に“麻薬取締部ガサ入れ”報道》半同棲していた恋人・アルゼンチン人ダンサーは海外に…“諸事情により帰国が延期” 米倉の仕事キャンセル事情の背景を知りうるキーマン
NEWSポストセブン
イギリス人女性2人のスーツケースから合計35kg以上の大麻が見つかり逮捕された(バニスター被告のInstagramより)
《金髪美女コンビがNYからイギリスに大麻35kg密輸》有罪判決後も会員制サイトで過激コンテンツを販売し大炎上、被告らは「私たちの友情は揺るがないわ」
NEWSポストセブン
第79回国民スポーツ大会の閉会式に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
「なんでこれにしたの?」秋篠宮家・佳子さまの“クッキリ服”にネット上で“心配する声”が強まる【国スポで滋賀県ご訪問】
NEWSポストセブン
"殺人グマ”による惨劇が起こってしまった(時事通信フォト)
「頭皮が食われ、頭蓋骨が露出した状態」「遺体のそばで『ウウー』と唸り声」殺人グマが起こした”バラバラ遺体“の惨劇、行政は「”特異な個体”の可能性も視野」《岩手県北上市》
NEWSポストセブン