国内

東京五輪 マラソン以外でも「開催地変更」を要求される懸念

大勢の選手、観客間の「濃厚接触」は避けられない(写真/AFP=時事)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ネット上で「五輪・パラリンピックが開催中止に」とのデマが広まった。東京都はすぐさま否定したが、多くの人がこのデマに反応してしまったのは、五輪開催が“今、そこにある危機”と感じられているからではないか。

 もし、ウイルス感染爆発が五輪開催中の東京を襲ったら、どんな混乱が待っているのか。

◆「選手村」が封鎖される

 東京・晴海ふ頭に建設された五輪選手村では、約44ヘクタール(東京ドーム9.4個分)の敷地内に宿泊棟、食堂、交流エリアなどがひしめく。21棟ある宿泊棟にはベッド1万8000床が用意され、各国のアスリートは1~8人部屋に宿泊することになる。

 グローバルヘルスケアクリニック院長の水野泰孝医師(輸入感染症)は、「感染拡大の可能性が高い環境」と指摘する。

「新型コロナウイルスは、感染者と1~2mほどの近距離で、長時間にわたり接触する『濃厚接触』で感染しやすい。選手の交流の場となる選手村のメインダイニングホールなどは濃厚接触が起きやすく、トイレなど共用部分での接触感染も考えられます」

 1人でも感染者が発生すれば、選手村は“陸の孤島”となりかねない。スポーツジャーナリストの玉木正之氏の指摘だ。

「乗客から感染者が出た豪華クルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス号』では、約3700人の乗員乗客が検疫のため横浜港沖に足止めされました。選手村から感染者が出たら、これと同じ状況になり、最悪の場合は選手村が封鎖されるかもしれません」

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン