「韓国では民間企業による検査キットの開発が進み、いまでは1日6万人以上のPCR検査が可能です。自動車に乗ったまま検査する『ドライブスルー型検査』も盛んで、3月からは首都ソウルでも実施されています」(韓国人ジャーナリスト)
世界最高の医療水準を誇る日本で1日900件。一方、韓国では6万件。韓国は2月29日までに計9万4000人に検査を実施したが、同じ期間の日本はわずか7000人だった。この国の医療を機能停止させたのは、いったい誰なのか。
感染拡大が進むヨーロッパでは、イギリスが100か所の一般診療所と8か所の病院を新型コロナウイルスの検査対象に拡大している。
いま日本では「非感染者が病院に行くと感染リスクがある」とされ、「病院に行くな」とさえ言われる。しかし、イギリスのように「新型コロナ疑いの患者を受け入れる病院」を限定してしまえば、そうしたパニックは起きない。ほかの持病で病院に行きたい人も、コロナ感染者の受け入れ病院を避ければいいだけだ。なぜそれが日本でできないのか、理解に苦しむ。
坂根Mクリニック院長の坂根みち子さん(内科・循環器内科)はこう言う。
「私は100人近い患者を毎日診ているんですが、いま、プチパニックになっています。保健所経由のPCR検査は制限され、医師同士の情報交換でもほぼ肺炎でなければやってくれないとみな言っています。
これが民間に委託されてくると、もう少し市中での感染の程度がわかってくる。偽陽性・偽陰性が多い、感度の低い検査なので扱いが難しいのですが、街中にウイルスを持っている人がいるんだなという感覚がわかってくるので、第一線の医師としてはそこが大事なんです」
※女性セブン2020年3月19日号