論文のなかで、ある浙江省の研究機関の専門家は「明確な疫学的情報を持たない小児科医にとって、無症候性の小児の大部分がウイルス感染していると特定することは困難。これらの子供を媒介として、地域感染が危険な状況に発展していったのではないか」と分析している。
同様に、カナダの専門家も「今後は伝染の連鎖における子供たちの役割に関するより多くの調査が必要だ。そのうえで、子供たちがウイルスを拡散する上で重要な役割を果たしていることが判明した場合、政府は感染を遅らせ、脆弱な人々を保護するために、子供たちの詳細な症状を分析して、大人の接触を控えるための対策を考慮に入れるべきだ」と指摘している。
ただし1歳未満の乳児の重症化リスクが高いとする中国の研究グループの報告もあり、学齢期の子供とは分けて考える必要がありそうだ。