芸能

今見たい名作連ドラ、月9代名詞『東京ラブストーリー』の魅力

ドラマ『東京ラブストーリー』は放送当時も大きな話題に

 新型コロナの影響で、楽しみにしていた新ドラマの放送も延期となり、悶々とする日々──。そんなあなたの心を満たすため、放送作家の山田美保子さんが「昔といまを見比べる」をテーマに過去の名作ドラマをセレクト。今回はいわゆる“月9”の名作『東京ラブストーリー』を紹介します。

【『東京ラブストーリー』】
・フジテレビ 1991年1月~
・出演:鈴木保奈美・織田裕二・有森也実・江口洋介 ほか
・主題歌:『ラブ・ストーリーは突然に』小田和正
・脚本:坂元裕二
・あらすじ:永尾完治(織田裕二)と三上健一(江口洋介)、関口さとみ(有森也実)は高校時代の同級生。愛媛から上京して東京でサラリーマンとなった完治は、ずっとさとみに想いを寄せていたが、さとみの気持ちは三上へ向いていく。そんなとき帰国子女で自由奔放な赤名リカ(鈴木保奈美)から「ねぇ、セックスしよう!」と誘われ…。以下、山田さんの解説だ。

 * * *
「月9」の代名詞であり、『すてきな片想い』『101回目のプロポーズ』と共に「フジテレビ純愛三部作」の1本。なかでも「東ラブ」は、ある時代、「好きなドラマランキング」でダントツ1位を独走していたものです。

 確か、原作が掲載されていた『ビッグコミックスピリッツ』でのお仕事だったと記憶していますが、プロデューサーの大多亮さんにインタビューさせていただきました。鮮明に覚えているのは、「原作とは異なり、リカ(鈴木保奈美サン・53才)を中心に描くこと」と「主人公が豪華なマンションに住んでいたり、仲間内でオシャレな店に集ったり…というのをしない」と、大多さんが“脱トレンディードラマ構想”を話してくださったことでした。

 その演出は功を奏したし、脚本は若かりし頃の坂元裕二さん。原作モノではありますが、坂元さんが綴るせりふの一つひとつの多くが心に染みたものです。

 それにしても、当時の“女子”は、なぜあんなに有森也実サン(52才)を…いや、関口さとみを嫌っていたのでしょうね。そう、「おでん女」です。カンチはなぜ振り払ってリカの元へ飛んで行ってくれなかったのか! リカが何時間も待っていたのが、私の小学校時代からの通学路にあった『渋谷パンテオン』=映画館が入った東急文化会館だったことも、切ない気持ちに拍車がかかりました。もう、この話になると止まりません!(苦笑)

 その後、有森サンは、『赤い運命』(TBS系)の秋野暢子サン(63才)や、内館(牧子さん)ドラマの松下由樹サン(51才)のように、ドラマと現実がゴッチャになった(私のような)人たちに嫌われ続けました。女優さんも因果な商売ですね。

 そしていま、カンチとリカ、いやいや、織田裕二サン(52才)と鈴木保奈美サンは『SUITS/スーツ season2』(フジテレビ系)で共演されています。カンチと「甲斐正午」は別ものだけれど、リカはキャリアウーマンになって「幸村チカ」になっていそうな。あくまで私の願望ですけれど。

◆構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキング』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2020年5月7・14日号

関連記事

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン