芸能

窪田正孝の今と昔を比較、今だから見たい名作『花子とアン』

『花子とアン』の脚本家、中園ミホさんは、働く女性を描かせたら右に出る者なし

 新型コロナの影響で、楽しみにしていた新ドラマの放送も延期となり、悶々とする日々──。そんなあなたの心を満たすため、放送作家の山田美保子さんが「昔といまを見比べる」をテーマに過去の名作ドラマをセレクト。今回は2014年の朝ドラ『花子とアン』を紹介します。

【連続テレビ小説『花子とアン』】
・NHK 2014年3月~
・出演:吉高由里子・仲間由紀恵・鈴木亮平・窪田正孝 ほか
・主題歌:『にじいろ』絢香
・脚本:中園ミホ
・あらすじ:明治26年に山梨県の小作農家の娘として生まれた安東はな(吉高由里子)は想像力豊かな少女。東京の女学校で英語を学んだはなは教師となるが、子供たちのために書いた物語が出版されたことをきっかけに出版社に転職。結婚して村岡花子となった彼女は震災や戦争を乗り越えながら、翻訳家、児童文学者として執筆を続ける。以下、山田さんの解説だ。

 * * *
 私がドラマを見ようとする大きなきっかけが脚本家。開始時間が8時からとなった2010年度前期以降の朝ドラの中で、もっとも好きなのが中園ミホさん脚本のこの作品です。13年ぶりにスタートする『ハケンの品格』(日本テレビ系)や、同作から派生したといってもいい『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)など、働く女性を描かせたら右に出る者はいない中園さん。

 占い師でもある中園さんは、大門未知子などの役名を姓名判断で決めているとうかがいましたが、命名のみならず、キャスト一人ひとりへの愛情がハンパない。それが『花子とアン』では美輪明宏サン(84才)の「ツッコミナレーション」ともいうべきフレーズからも描かれていたのです。

 いちばん好きだったのは、『花子とアン』から大ファンになった「徳丸武」役の矢本悠馬クン(29才)に対しての「た~け~し、あんたじゃ無理!」です。

 ほかにも、「醍醐さん」役の高梨臨サン(31才)のブレークや、忘れちゃならない「嘉納伝助」役の吉田鋼太郎サン(61才)の大ブレーク。俳優さんとして本当に素晴らしい「徳丸甚之介」役(矢本クンの父親役)のカンニング竹山サン(49才)などなど、もう一度、見たい人たちがワンサカ出演している作品なのです。

 なかでも、中園さんが「『あさイチ』(NHK)にちなんだ」といわれる「朝市」役の窪田正孝クン(31才)は、もっとも多くの視聴者の皆さんから応援された役ではなかったでしょうか。

 窪田クンのことを『ゲゲゲの女房』(同)の「倉田さん」時代から応援していた私としては、いま、『エール』(同)に主演していることが本当に誇らしいです。『エール』には、間もなく、志村けんさん(享年70)も出演なさいます。こちらは、リアルタイムで必ず拝見します。

◆構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキング』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2020年5月7・14日号

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