「矢部さんは岡村さんだけに恥をかかせなかった。自分の“じゃないほう芸人”としてのコンプレックスまで、初めて明言したんです。しかも、自分たちが売れたのは、漫才やコントのネタ力ではなく、何をやってもコミカルに映る岡村さんの見た目のおかげとまで言い切った」
お笑い界の頂点の一角に立つコンビなのに、自ら価値を落としかねないような本音を吐露したのだ。
「そこに覚悟を感じました。倒れるときは1人にさせない。死なばもろともという、矢部さんのコンビ愛、相方愛が言わせたんだと思います」(前出・番組関係者)
別のあるバラエティー番組ディレクターは、こうも話した。
「ここ1年は、ベテランコンビの“看板芸人”のほうが、失態を続けています。雨上がり決死隊・宮迫博之さん(50才)、チュートリアル・徳井義実さん(45才)、TKO・木下隆行さん(48才)、そして岡村さん。どちらかといえば、コンビで“目立つほう”が世間を悪い意味で騒がせてしまっているように見えます」
矢部は、放送の中で「徳井なんかにせよ、一瞬そういうの入ったと思うねん。誰にも注意されへんしって、そしてドンや」と言及した。“裸の王様”になったからの失態だと、指摘した。前出のバラエティー番組ディレクターが続ける。
「看板芸人は、売れていることが“自分の力だ”と実感し、調子に乗ってしまう。今回の矢部さんは、“じゃない方芸人”の代表として、蛍原(徹)さんたちも言いたかったことを代弁したと言えるんじゃないでしょうか」
世論以上に身内が厳しく接するのが、危機管理の鉄則といわれる。実際に、世間のムードも、矢部の説教で終息に傾いてきたように見える。
「物事が冷静に見えていてコンビ愛のあった矢部さんのファインプレー。ただ、あれだけ容赦なく言えたのは、それだけ岡村さんに溜めていた思いがあったからでもある。ここからが、ナイナイさんの正念場です」(前出の番組ディレクター)
岡村が、矢部の忠言をどう受け止めるのか。「岡村さんの改心が見えてくれば、風向きは必ず変わります。ここからは岡村さん自身の問題です」(同前)