ステージに上がる時もお客さんに「あ、“孫”がきた!」と言われるし、歌っている途中もじいちゃん、ばあちゃんが舞台にきて、「これ、ウチの孫だ」と上げて寄越すんですよ(笑い)。ファンレターも「山形県 孫様」「宮城 孫を歌う歌手様」で届きますもん。郵便局にお礼に行ったら、「山形県のために、もう少し頑張れよ」と言われたね。ははっは。
孫には、反抗期もありましたよ。話し掛けても、ムスッとして返事しなかったりね。26歳の今は、2日に1回くらい電話を寄こしますよ。年金からお小遣いあげてるからな。はははっは。女房に「おまえなんぼやるの? じゃあ俺は少し高くする」と競ってる(笑い)。曾孫を見たいと言ったら、プレッシャーになるからね。まあ、著作権は死んでから70年続くから、孫の孫までお小遣いが届けばいいな。
●おおいずみ・いつろう/1942年4月17日生まれ、山形県出身。1999年4月発売の『孫』は660枚から始まり、2年後に200万枚を突破した。現在も朝4時に起き、さくらんぼの手入れをしている。新曲『ありがてぇなあ』が6月10日発売。
【1999年の出来事】
石原慎太郎が都知事に就任/松坂大輔が16勝で新人王/犬型ロボット「アイボ」発売/「ダンス・ダンス・レボリューション」大ヒット/「チョコエッグ」ヒット/映画『鉄道員(ぽっぽや)』『アルマゲドン』『マトリックス』ヒット/「カリスマ」「ヤマンバ」「2000年問題」が流行語に。
※週刊ポスト2020年6月12・19日号