芸能

渡部建、行き過ぎた過信が招いた「コントロール幻想」

“トイレの渡部”と揶揄されるアンジャッシュの渡部健

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、“トイレ不倫”で世間の話題をさらったお笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部健について。

 * * * 
 複数女性との不倫を『週刊文春』に報じられ、活動を自粛している渡部健。その渡部が再び同誌のインタビューに応じ、「今でも妻も愛しています」と告白した。

 お相手の一人だったという女性に、六本木ヒルズの地下にある多目的トイレでの不倫を赤裸々に暴露され、女性を性のはけ口としか見ていない言動に、「顔も見たくない」「気持ち悪い」と世間からは非難が殺到。第一報が報じられる前日に出演していた民放各社に自粛を通知するという異例の対応を見せたことも、事の重大さを物語っていた。

 渡部といえば芸能界一のグルメ王として知られ、多彩で豊富な知識と華やかな人脈を持ち、見た目もソフトでコミュニケーション能力にも長け、数々の番組でMCを務めていた超売れっ子。プライベートでは女優の佐々木希さんと結婚し、1児の父親だ。度々、妻や子供と一緒に映った写真がメディアに流れ、公私ともに充実していると思われていた中での衝撃の報道だった。

 妻の佐々木さんはインスタグラムで夫の不倫を「申し訳ございません」と謝罪し、離婚を否定。アンジャッシュの相方、児島一哉さんは代役で出演したラジオ番組の生出演で「天狗になっていた。勘違いしていた」と発言した。「人の痛みを感じることや、思いやり、優しさ、愛がないからこういうことになる」とも語った。

 今回のインタビューで渡部は、複数の女性を「安全な遊び」相手として結婚前から関係があったことを認め、「彼女たちに対して気持ちのないまま接していた」と告白。「仕事も増え、自分の描いたビジョン通りに物事が運んでいったことが慢心を生んでしまった」と話した。

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