国内

「小池百合子」とは日本の女たちの「復讐」のアイコンか

この日は白のスカートを選んだ小池氏(時事通信フォト)

 再選を目指す都知事選(7月5日投開票)に向けて余裕綽々の小池百合子氏(67)。男性からは「気に食わない」、女性からも「いけ好かない」という声が上がりはするが、なぜか支持率は高いまま。長く女性リーダーが生まれなかったこの国で、なぜ彼女は“女帝”として君臨できるのか。新刊『女と男 なぜわかりあえないのか』(文春新書)を上梓した作家の橘玲氏が、性差論から読み解く。(文中敬称略)

 * * *
 小池百合子という政治家を、ここでは「女と男」の生得的なちがいから読み解いてみたい。このように書くと、すぐに「そんなちがいなどない。性差別だ」と怒られそうだが、視点を変えることで新たに見えてくるものもあるだろう。

 安倍政権が「女性が輝く社会」を掲げてずいぶんたつが、その間、日本の男女の社会的性差の指標であるジェンダーギャップ指数はどんどん下がりつづけ、2020年にはとうとう153か国中121位と世界最底辺になってしまった。なぜこんな無惨なことになるかというと、「経済(115位)」と「政治(144位)」の順位がおそろしく低いからだ。

 ところが(男の)政治家や企業経営者は、「女性差別」との批判に色をなして反論する。自分たちは平等に扱っているが、選挙に立候補したり、管理職や役員になろうとする女性の人材がいないのだという。

 仮にこの主張が正しいとすると、世界で活躍する女性たちに比べて、「日本の女は能力もやる気もない」ということになる(差別がないとすればほかに説明のしようがない)。これは新たな「自虐史観」であり性差別そのものだ

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン