30代の著名人が乳がんで亡くなる事例があると、「40代からの検査では遅いのでは」といった声も出るが、尾崎医師は慎重な判断が必要だとする。
「30代へのマンモグラフィ検診で死亡率が低下する科学的証拠はない。また、若い人は高濃度乳腺が多い傾向があり、超音波検査が必要になってくる。その結果、良性のしこりが見つかり、不安やコストが余計に生じるかもしれない。検査のメリット・デメリットをよく知ってから受けるかどうかを決めるのが大切です」
※週刊ポスト2020年7月1日号増刊『週刊ポストGOLD 正しい健康診断』より