ライフ

乳腺外科医がアドバイスする「乳がん検診の賢い受け方」

乳がん検診どう選ぶ?(イラスト/河南好美)

乳がん検診どう選ぶ?(イラスト/河南好美)

 歌舞伎役者・市川海老蔵の妻・小林麻央さんが、乳がんにより34歳の若さで命を落としてから3年が過ぎた。そうした悲劇を防ぐために、なるべく早くから乳がん検診を受けるべきとの声もあるが、何歳から、どういった検査を受けるのがよいのか。

 女性の部位別がん罹患数で、最も多いのが「乳がん」だ。国の指針で乳がん検診の対象となるのは40歳以上の女性で、2年に一度、「マンモグラフィ」での検診が推奨されている。『週刊ポストGOLD 正しい健康診断』の中で、ときわ会常磐病院の乳腺外科医・尾崎章彦氏がこう解説している。

「マンモグラフィは乳房を片方ずつプラスチックなどでできた板で挟んで撮影します。特殊なX線を当てることで、しこりを形成するがんや、がんが原因で乳腺の中にカルシウムが沈着した可能性のある『石灰化』を白く写し出します」

 死亡率を減少させる証拠のある唯一の検診とされるマンモグラフィだが、万能ではない面もある。

「乳腺組織が発達している『高濃度乳腺』の人は、乳房全体が白っぽく写ってしまうため、病変を発見しにくいことがある。

 そうした人のがんを発見できる可能性があるのが『超音波検査』です。エコー(超音波)を出す機器を乳房に当て、断層面をモニターに映し出していく。乳腺組織に影響を受けないのでしこりを見つけやすい上に、良性か悪性かの特徴もつかみやすい検査です」(尾崎医師)

 そう聞くと超音波検査のほうが優れた検査に感じるが、「難しい問題だ」と尾崎医師は続ける。

「まず、がんが原因の可能性がある『石灰化』については、マンモグラフィのほうが見つけやすい。

 また、超音波だとしこりが“見つかりすぎる”ことも見逃せない。仮に見つかったのが良性のしこりでも経過観察などで通院が必要になることがある。本人には不安が続くし、仕事を休むなどのコストも生じてしまう」

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン