芸能

小嶋陽菜、アパレル絶好調 「一流マーケター」との評価も

AKB48卒業後、自身のファッションブランドを立ち上げた(時事通信フォト)

 ファッションビジネスに進出する芸能人は多いが、成功例となると当然限られる。そんななか、元AKB48の小嶋陽菜が企画・プロデュースするアパレルブランド「Her lip to(ハーリップトゥ)」が、アラサー世代を中心に女性から熱い支持を集めている。ワンピースが1着2万円以上と少々高めの価格帯であるにもかかわらず、ECサイトで商品の発売が開始されると即完売してしまうというのだから驚きだ。

 このブランドが2018年6月に始動したとき、小嶋は「Her lip toは『今私が着たい服』をテーマに作っています。“日常に溶け込む程良くドラマティックな服”が、私が提案するHer lip to らしさかなと思っています」とコメントしていた。

 芸能人がアパレルのプロデュースを始める場合、既存の大手ブランドと組んで、いわば“名前だけ貸す”ことも少なくないが、小嶋の場合は洋服の素材選びなども含めた商品開発はもちろん、SNSの運用やショップの管理画面のチェックに至るまで、ビジネスに深くコミットしている。

 小嶋のこだわりにより、「Her lip to」は実店舗を持たず、ECのみで展開している。販売コストを抑えて商品の品質を上げるための判断だが、その代わりSNSによる情報発信などオンラインマーケティングに力を入れているのが特徴だ。インフルエンサーが商品を紹介する動画に対して、視聴者がリアルタイムで質問などを投げかけながらネットショッピングできる“ライブコマース”が中国で盛り上がる中、小嶋は2019年9月、中国の大手オンラインモール「タオバオ(淘宝網)」でライブコマースを実施して話題になった。

 小嶋の手腕は、ビジネスパーソンたちからも高く評価されている。『巣ごもり消費マーケティング』(技術評論社)などの著書がある経営コンサルタントの竹内謙礼氏は、「小嶋陽菜さんが凄いのは、“リスクの取り方”と“客観性”です」と分析する。

「Instagramでは、ファッションが好きな女性に絞り込んで情報を発信して、『Her lip to』の販売サイトにお客さんを誘導しています。顧客を絞ると他のファンが離れる可能性もありますが、それも覚悟の上でターゲットを絞り込む販売手法は、良いリスクの取り方だと言えます。また、サイト内の写真も『こじはるみたいになりたい』という顧客心理をよく理解した構成になっています。“商品の見せ方”というより“自分のことを好きになってもらう見せ方”が秀逸で、商品と自分自身のブランドを上手にリンクさせて付加価値を高めています。『ファッションの世界で成功する』という強い決意と、自分の商品価値を一番高く見せる方法を客観的に熟知している点が、他の芸能人よりも優れているところだと思います」

SNSの運用まで管理(時事通信フォト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

鮮やかなロイヤルブルーのワンピースで登場された佳子さま(写真/共同通信社)
佳子さま、国スポ閉会式での「クッキリ服」 皇室のドレスコードでは、どう位置づけられるのか? 皇室解説者は「ご自身がお考えになって選ばれたと思います」と分析
週刊ポスト
連覇を狙う大の里に黄信号か(時事通信フォト)
《大相撲ロンドン公演で大の里がピンチ?》ロンドン巡業の翌場所に東西横綱や若貴&曙が散々な成績になった“34年前の悪夢”「人気力士の疲労は相当なもの」との指摘も
週刊ポスト
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(インスタグラムより)
「バスの車体が不自然に揺れ続ける」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサー(26)が乱倫バスツアーにかけた巨額の費用「価値は十分あった」
NEWSポストセブン
イベント出演辞退を連発している米倉涼子。
《長引く捜査》「ネットドラマでさえ扱いに困る」“マトリガサ入れ報道”米倉涼子はこの先どうなる? 元東京地検公安部長が指摘する「宙ぶらりんがずっと続く可能性」
マンションの周囲や敷地内にスマホを見ながら立っている女性が増えた(写真提供/イメージマート)
《高級タワマンがパパ活の現場に》元住民が嘆きの告発 周辺や敷地内に露出多めの女性が増え、スマホを片手に…居住者用ラウンジでデート、共用スペースでどんちゃん騒ぎも
NEWSポストセブン
アドヴァ・ラヴィ容疑者(Instagramより)
「性的被害を告発するとの脅しも…」アメリカ美女モデル(27)がマッチングアプリで高齢男性に“ロマンス”装い窃盗、高級住宅街で10件超の被害【LA保安局が異例の投稿】
NEWSポストセブン
デビュー25周年を迎えた後藤真希
デビュー25周年の後藤真希 「なんだか“作ったもの”に感じてしまった」とモー娘。時代の葛藤明かす きゃんちゅー、AKBとのコラボで感じた“意識の変化”も
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト・目撃者提供)
《ラブホ通い詰め問題でも続投》キリッとした目元と蠱惑的な口元…卒アル写真で見えた小川晶市長の“平成の女子高生”時代、同級生が明かす「市長のルーツ」も
NEWSポストセブン
亡くなった辻上里菜さん(写真/里菜さんの母親提供)
《22歳シングルマザー「ゴルフクラブ殴打殺人事件」に新証言》裁判で認められた被告の「女性と別の男の2人の脅されていた」の主張に、当事者である“別の男”が反論 「彼女が殺されたことも知らなかった」と手紙に綴る
NEWSポストセブン
ものづくりの現場がやっぱり好きだと菊川怜は言う
《15年ぶりに映画出演》菊川怜インタビュー 三児の子育てを中心とした生活の中、肉体的にハードでも「これまでのイメージを覆すような役にも挑戦していきたい」と意気込み
週刊ポスト
韓国の人気女性ライバー(24)が50代男性のファンから殺害される事件が起きた(Instagramより)
「車に強引に引きずり込んで…」「遺体には多数のアザと首を絞められた痕」韓国・人気女性ライバー(24)殺害、50代男性“VIPファン”による配信30分後の凶行
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《真美子さんと娘が待つスイートルームに直行》大谷翔平が試合後に見せた満面の笑み、アップ中も「スタンドに笑顔で手を振って…」本拠地で見られる“家族の絆”
NEWSポストセブン