プロセスは10年、結果は一瞬
改めて、60代の中盤。ここまでは黄金だったのだろうか。
「それは70才になった一瞬でわかることだと思います。60才になったときより、もっと自分を信じて生きていきたいと思うようになりましたね。でも、ぼくがこうして生きているのはなぜなんだろうなと考えると、欠点だらけだからなんです。たとえば歌はいつだってパーフェクトには歌えない。ダンスもそう。でも、だったら少しでもパーフェクトに近づけるためにはどうするの?と自問自答をし続けていくのがぼくの人生。
疑問は気づきに変わることがある。気づきは解決につながったり、さらなる向上心につながったり。それが永遠に繰り返されるのがぼくの人生。謙虚な気持ちを持ち続けている限り、郷ひろみは郷ひろみでいられるのかなと、思っています」
来世も郷ひろみとして生まれたいか尋ねると、少し考えたのち、こう答えた。
「現世での経験を生かせるならば。でも、それ以前に日本人に生まれたいです。日本人は真面目で勤勉できれい好きで…。本当に大好きですね。日本人であることに誇りを感じています」