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1000億円超に膨れ上がったマスク市場 最後に勝つのはどこだ

ファッション性の高いマスクが次々と誕生

 マスクのシェア争いは不織布に限った話ではない。いまやさまざまな色や柄のマスクが百花繚乱。特にデザイン性の高い布製マスクはファッションアイテムとしての地位を築きつつある。

 6月19日、ユニクロ銀座店には開店前から長い行列ができた。お目当ては同日から販売をはじめた「エアリズムマスク」(3枚組で税別990円)。速乾性や通気性に優れる機能性肌着「エアリズム」の素材を使っており、蒸れやすい夏を乗り切るマスクの本命として消費者の期待が集まった。毎週50万パックを販売する。

 ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、当初、マスクの参入に否定的だったが、消費者の熱い要望を受け入れ、方針を転換した。

「エアリズムマスク」が売れているユニクロ(AFP=時事通信フォト)

「エアリズムマスク」が売れているユニクロ(AFP=時事通信フォト)

 また、良品計画傘下の無印良品は、生産時に余る残布を有効活用した「繰り返し使える2枚組・マスク」を発売。オーガニックコットンなど夏に向く素材で作られている。3種類のうち、6月5日発売の「サッカー織り」タイプは初回入荷分が早々に売り切れた。

 スポーツメーカーではミズノが水着や陸上ウエア用のストレッチ素材を採用。伸縮性を高めたマスクの販売を始めたほか、裏側に涼感素材を使ったマスクも投入した。スポーツ選手が着けたことから人気を呼び、5月20日にネットで販売を開始するとアクセスが殺到。販売予定数を5万枚から87万枚に増やしたほどだ。

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