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社長の巨額報酬は妥当か 給与格差拡大は理不尽なレベルに

上場企業の役員報酬が巨額化している

上場企業の役員報酬が巨額化している

 2020年3月期決算の役員報酬開示がほぼ終わったが、今年も一部の経営者らの1億円を超える巨額報酬が話題になっている。一方、サラリーマンの年収を見ると、国税庁調査では前年比でほぼ横ばいだ。なぜ、ここまで格差が広がり続けているのか──。その実態をジャーナリストの山田稔氏が検証する。

 * * *
 まずは2020年3月期決算の有価証券報告書に開示された役員報酬の現状を見ていこう。

 東京商工リサーチが9月18日時点でまとめた調査結果によると、報酬額1億円以上の開示を行った企業は255社、人数は530人。有価証券報告書を提出した上場企業2393社の10.7%にあたる。なんと報酬額10億円以上は8人、最多は1億円以上2億円未満で385人(72.6%)だった。上位は次の通りだ。

(1)高島準司(住友不動産元会長)/22億5900万円
(2)M・クラウレ(ソフトバンクG副社長COO/21億1300万円
(3)C・ウェバー(武田薬品工業社長)/20億7300万円
(4)R・ミスラ(ソフトバンクG副社長)/16億600万円
(5)D・ルロワ(トヨタ自動車元副社長)/12億3900万円

※注/2020年2月期決算では、J・M・デピント(セブン&アイHD取締役)/24億7400万円)らがいる。

 高島氏の報酬の内訳は、基本報酬6500万円のほか、過年度で支給が留保されていた退職時報酬が21億9400万円となっている。2月期決算も含めれば、最高額はアメリカのセブン─イレブンのトップでもあるジョセフ・マイケル・デピント氏の24億7400万円ということになる。

 企業別の開示人数が最も多いのは、日立製作所の18人で、次は三菱フィナンシャルグループの10人。以下、ファナック、東京エレクトロン、三菱商事、三井物産の4社が8人で続く。

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