国際情報

英紙電子版 中国・習近平主席の失脚説報じるも記事削除

習近平国家主席の辞任報道で様々な思惑が交錯する(AFP=時事)

習近平国家主席の辞任報道で様々な思惑が交錯する(AFP=時事)

 中国の習近平国家主席が辞任する可能性が一部報道で取りざたされている。中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染拡大を中国指導部が隠蔽した疑惑について、世界保健機関(WHO)の独立検証委員会が近く、中国の責任などについて結論を出す予定。その結果次第では、中国共産党内で習氏と敵対する長老指導者らのグループが習氏を辞任に追い込むシナリオも否定できないというのだ。

 これは、9月12日付の英国のタブロイド紙「デイリー・エクスプレス」電子版が英国の国防問題専門家のニコラス・ドラモンド氏の発言として報じたもの。英国軍元将校である同氏は、英国政府の国防顧問でもあり、中国通としても知られている。

 今年5月のWHOの年次総会で加盟194カ国の代表が、新型コロナウイルスの発生源や初動対応に関する独立した検証委員会を設置することに合意、今年11月には中間報告が公開される。同氏は、ここに注目したという。WHOは中国寄りで知られるが、この委員会のトップはニュージーランドのヘレン・クラーク元首相とエレン・ジョンソン・サーリーフ元リベリア大統領。とくにニュージーランドは中国と外交的に対立関係にあり、報告書の客観性が期待されている。

 ドラモンド氏は、中国では新型コロナウイルスが昨年9月から10月には発生していたが、習近平指導部はそれを知っていながら、今年1月22日まで中国での感染拡大を公表せず、それが世界中での感染拡大の原因となった可能性を指摘。この事実が報告書で明らかにされれば、中国が世界中の大半の国々から責任を追及されるだろうとしている。

 そうなった場合、中国共産党内で習氏の責任追及が始まる可能性が高い。そうでなくとも、中国は欧米諸国などと冷戦状態に陥り、国際社会から孤立することは必至だと分析している。

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン