シニアに関するマーケティング活動を行なうポータルサイト「シニアライフ総研」代表の渡瀬英治氏は「感覚値になりますが」と前置きしつつ、こう分析する。
「公共機関や映画館、アミューズメント施設の『シニア割引』を使用したり、その適用範囲に該当することを認識するたびに、自分はシニアだという意識が醸成され、『おじいちゃん』であることを受け入れていく。しかし、“アラ70(70歳前後)”の属性として、他人とコミュニケーションを多く持ち、活動的・能動的に生活している人で『自分は年齢の割に若い』と自負する層は、お孫さんから『おじいちゃん』と呼ばれても気にしませんが、第三者から呼ばれると自分の特性を否定されたと感じ、嫌悪感を持ちやすいのではないか」
女性に年齢を聞くのは御法度とされるが、男性にとっても「いつからおじいちゃん」問題は非常にデリケートではあるようだ。
※週刊ポスト2020年11月6・13日号