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もんじゃの都・月島がタワマン街へ 進む再開発に違和感も

月島にタワマンを開発すべき理由はあるか

 こういった手法を使ったのではなさそうだが、つい最近ある再開発組合の設立が認可された。その開発計画に対しては、エリア内はもちろん周辺の住民や地権者が強力な反対運動を繰り広げられ、いくつかの法廷闘争までも行われていた。

 その認可された組合は「月島三丁目南地区市街地再開発組合」という。場所は地下鉄の「月島」駅と「勝どき」駅の間で、清澄通りに面したところ。敷地の一部は「もんじゃ通り」として知られる西仲通りにも面している。

古くからもんじゃ焼き店が軒を連ねる月島

古くからもんじゃ焼き店が軒を連ねる月島

下町の庶民に愛されている「もんじゃ焼き」(Getty Images)

下町の庶民に愛されている「もんじゃ焼き」(Getty Images)

 普通に考えれば、あの場所にタワマンを開発すべき必然的な理由はない。むしろ、昔ながらの庶民的な街並みを保存すべきだろう。

 周辺エリアでの反対運動は「愛する月島を守る会」というグループを中心に行われてきた。私も3年ほど前に取材でいろいろとお話を伺ったことがある。

 その時に強く感じたのは、タワマン開発というのはデベロッパーと行政が我々の目につかないところで手を握ってしまえば、あとはかなり強引にやられてしまうということだ。そして、開発側は他エリアでもノウハウを積み重ねているのに対し、反対住民側は基本的に素人集団のハンディキャップが否めないこと。これは絶望的に不利に働く。

 この開発のように強い反対の声を押しのけてでも事業を進めるやり方には、かなり違和感を抱かざるを得ない。

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