国内

菅ブレーンNHKに再反論!「Eテレ電波帯売却で受信料下げろ」

週刊ポスト報道に前田会長も敏感に反応した(時事通信フォト)

週刊ポスト報道に前田会長も敏感に反応した(時事通信フォト)

「NHKは『Eテレ売却』で受信料を半額にできる!」

 菅義偉・首相のブレーンで内閣官房参与の高橋洋一・嘉悦大学教授が『週刊ポスト』のインタビューでぶちあげたEテレ電波帯の売却論が大論争を巻き起こしている。慌てたNHKの前田晃伸・会長は記者会見(12月3日)でこう否定した。

「その雑誌を見ていないので、申し訳ないがわからないです。ただ、Eテレは、NHKらしさの1つの象徴だと思います。それを資産売却すればよいとか、そういう話には全くならないと思います」

 NHK擁護派の論客や朝日新聞などの守旧派メディアは、「暴論だ」「反論が相次いでいる」などと高橋氏を論難した。思わぬバッシングにさらされた高橋氏は、週刊ポスト(12月14日発売号)で「NHKの論法に騙されてはいけない」と再反論に立った。8ページにわたる再反論の詳細、NHK側の見解は誌面に譲るが、高橋氏はNHKと擁護派は論点をすり替えていると憤る。

「前田会長が『NHKらしさの象徴』というのはEテレの番組コンテンツのことでしょう。私が売却を提案したのは『Eテレの周波数帯』であって番組ではない。番組はネット配信すればより多く流せる。それをNHKは、私が教育番組を廃止するよう主張したと論点をすり替えているのではないか。この論法に騙されて売却に反対している人が多いのだと思う」 

 改めて高橋氏のEテレ売却論の要点を整理しておこう。

〈低視聴率のEテレは電波という国民の共有資産を有効に活用していない。それなら電波オークションでEテレの周波数帯を売却し、教育番組はネットで配信すれば、国民は今より多種多様な番組を見ることができるし、NHKは売却によって得られる資金を受信料引き下げや経営スリム化の費用にあてることができる〉

 論争の前提としてEテレの現状も押さえておきたい。NHK放送文化研究所の『放送研究と調査 MARCH2020』によると、「Eテレでよく見られている番組」の視聴率は、1位の「アニメ はなかっぱ」が2.1%、2位が「シャキーン!」(1.9%)、3位「ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン」(1.8%)と、最高でも2%程度。時間帯ごとの平均視聴率は最高が午前7時台の1%台後半、子供が登校・登園して帰宅するまでの午前9時から午後4時までの視聴率はゼロに近い。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
自民・公明・立民が成立させた年金改革法案に重大問題 「厚生年金の減額期間」をこっそり延長、法案採決に欠席した河野太郎氏は「国民の年金への信用を失う」と憤慨
自民・公明・立民が成立させた年金改革法案に重大問題 「厚生年金の減額期間」をこっそり延長、法案採決に欠席した河野太郎氏は「国民の年金への信用を失う」と憤慨
マネーポストWEB