三国港のセリの様子
1922(大正11)年に献上が始まった歴史を背景に、三国町では漁師も仲買人も料理人もプロフェッショナルな目利き揃いだ。美味しさの理由は、寒流と暖流が交わる豊かな漁場にもある。
三国港機船底曳網漁業協同組合の濱出征勝組合長は「三国港から県沖まで1時間半~2時間と漁場が近く、生きた状態のまま地元の鮮魚店や料理店の水槽まで届くので鮮度も味も抜群です」と話し、天越丸の舩木秀二船長は「三国の越前がには、先人から受け継いだ日本の宝」と胸を張る。厳冬の日本海での熱い越前がに漁は3月20日まで続く。
撮影/佐藤敏和 取材・文/上田千春
※週刊ポスト2020年12月25日号
