「隣接する公園の公衆トイレを利用していましたが、撮影が押してあたりが真っ暗になると、スタッフでも怖くてトイレを躊躇するほど。でも綾瀬さんは“トイレ行ってきま~す”と明るく宣言。傍らにあった照明係の小型ライトを手に、さっそうとトイレに向かいました」(TBS関係者)
前出の吉田さんが「見続けたい」と話すのは『俺の家の話』だ。家出をしてプロレスラーになっていた長男・長瀬智也(42才)が、人間国宝の父・西田敏行(73才)が倒れたことを受けて能の宗家を継ぐことを決意。伝統芸能と遺産相続、介護に奔走する。
「コメディーとしての完成度が高い一方で、排泄や入浴など親の介護で外してはならない部分を、初回から存分に入れているのがすごい。切ないシーンもいっぱいあって、長瀬君の哀愁漂う表情に釘付けになる。“彼は本当にいい年の取り方をしたな”と思いますね。
わがままジジイなのにチャーミングで憎めない、口をとんがらかして文句を言う西田敏行は男の幼児化を嫌悪感なく演じられる唯一の俳優ではないかと。でも、認知症で自分ができないことが増えていく悲しみも、ちゃんと表情と呟きで魅せるんですよね。語尾が柔らかいからかなあ」(吉田さん)
プロデューサーは『木更津キャッツアイ』『池袋ウエストゲートパーク』『恋はつづくよどこまでも』(いずれもTBS系)の磯山晶氏。
ジャニーズとしての最後の大仕事となる長瀬は、役作りのために、本物のプロレスラーたちと一緒に練習をして体を鍛え上げたという。
「太らない体質の彼が、とにかく食べて体重を13kg増に。ど迫力のプロレスシーンだけでなく、能の稽古にも本格的に取り組んだ。なんでもこなすので、現場ではスーパーマンと呼ばれています(笑い)。TBSは『逃げ恥』『私の家政夫ナギサさん』『恋つづ』……と成功続き。ご褒美的な意味合いもあって、局側からの制約はほとんどなく、Pの磯山さんがやりたいようにできているというのも伝わってきますね」(テレビ局関係者)
※女性セブン2021年2月18・25日号