芸能

クドカン脚本ドラマを識者がランク付け 第1位は『あまちゃん』

クドカンドラマの点数は

クドカンドラマ1位は『あまちゃん』

“豊作揃い”の今期ドラマも中盤に差し掛かり、なかでも毎話話題を呼んでいるのが長瀬智也主演の『俺の家の話』(TBS系)。同作を手掛けている脚本家・宮藤官九郎は、これまでも数々のヒットを飛ばしてきたヒットメーカーだ。そこで宮藤の作品をドラマウォッチャーの今井舞さん、木俣冬さん、まつもとえりこさんがランク付けし、作品への熱い想いを語ってもらった。

(※ランキングは、各識者がランク付けして挙げた作品の1位を10点~10位1点で点数をつけ、3人の合計点で決めています)

●1位『あまちゃん』(NHK 2013年)27点

【あらすじ】
 東京で育った引きこもりがちな女子校生・天野アキ(のん)は、母・春子(小泉今日子)の故郷である東北・北三陸へ行くことに。現役の海女を続ける祖母の天野夏(宮本信子)と出会ったアキは、リアス式海岸に恐れもせず潜っていく”夏ばっぱ”の姿に衝撃を受け、北三陸に移り住み海女修行に励むことに──。

「要所要所で笑わせながら、しっかり感動させてくれる緩急のバランスが完璧な作品。キョンキョンや聖子と同世代の私にとっては、80年代の描きかたが懐かしくて、毎日楽しみにしていました」(今井)

「懐かしの80年代ヒットソングからオリジナルソングまで音楽劇のような要素もあって楽しめるうえ、東日本大震災で被災した東北へのエールも込められていて、日本中がひとつになった作品」(木俣)

「アキの透明感からとにかく目が離せなかった。芸能界を夢見る親友のユイ(橋本愛)がなかなか上京できないのがもどかしかったです。ようやく東京に向かう電車の中で震災に遭ってしまうユイの表情が忘れられない」(まつもと)

●2位『いだてん ~東京オリムピック噺~』(NHK 2019年)22点

マラソンの父・金栗四三の苦悩と、紡がれたオリンピック招致への思いが描かれた

マラソンの父・金栗四三の苦悩と、紡がれたオリンピック招致への思いが描かれた

【あらすじ】
 日本人で初めてオリンピックに出場した“日本マラソンの父”金栗四三(中村勘九郎)と“東京にオリンピックを呼んだ男”田畑政治(阿部サダヲ)2人が主人公。戦争や政治に振り回されながらも東京オリンピックの実現に向けて動く日本人の汗と涙、そして笑いの半世紀を描いた近現代史。四三の妻・スヤを綾瀬はるかが演じた。

「前半の主人公である金栗四三が海外の選手に「俺の名前はフォーティスリー」と“出川イングリッシュ”みたいなデタラメ英語で話しかけ仲よくなるシーン。言葉は通じなくても選手同士気持ちは通じるという、オリンピックの精神に通じるメッセージが熱く伝わりました」(今井)

「喜劇仕立てで創作かと思うようなエピソードが史実であるなど、知らなかった真実がわかって勉強にもなりました。第39回の満州で、志ん生(森山未來)と学徒兵・小松(仲野太賀)の落語『富久』をめぐる運命の出会いが、一見無関係そうな落語とオリンピックを見事につなげた絶品作」(木俣)

「昭和の『東京オリンピック』を『落語』に絡めて描いたこの構造、最初は違和感があったがどんどん引き込まれていきました。五りん(神木隆之介)が持っていたハガキ『志ん生の“富久”は絶品』の謎が解ける第39回は絡まり方が見事」(まつもと)

関連記事

トピックス

2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン