泉ピン子さんのペンダント(撮影/藤岡雅樹)
そうして看取りを終え、改めて「死ぬことが人生で一番大変なんじゃないかな」と感じたという泉さん。この経験が、自分の“人生の終え方”を考えるきっかけにもなったと話す。
「安楽死が日本の法律で認められれば私も望みますが、法制化されていない今の状況では反対です。
尊厳死は大賛成。認知症とかでよくわからなくなって夫に暴言を吐くとかは嫌だし、管だらけになるのも嫌だから『私が役者として人前に出られなくなったら殺して』と、(医師である)主人には伝えています。人間として、最期は尊厳を持ちたいの」
身近な人の死を側で見ることは、「生を見つめ直すきっかけ」にもなる。
※週刊ポスト2021年6月18・25日号