イヤなにおいは体からのSOS
2018年、資生堂が、ストレスを感じると体から独特のにおいが発せられることを発見し、話題になった。
緊張状態になると、体から「STチオジメタン」という硫黄化合物系のにおいがするということがわかったのだ。“香味野菜を炒めたときのようなツンとしたにおい”ともたとえられる。
「ストレスを感じると足の裏から汗をかきやすくなったり、腸内環境が悪化するほか、肝機能も低下します。すると、本来肝臓で分解されるはずのアンモニアがそのまま血中をめぐり、汗の中に不純物として混ざります」(桐村さん)
とはいえ、まったくストレスなく暮らすのは難しい。そこで、疲労回復によいクエン酸を摂るという手がある。
「クエン酸は、夏みかんやレモンなどの柑橘類のほか、いちごやキウイなどに多く含まれます。ゴールドキウイにはビタミンCが多く、グリーンキウイには食物繊維が豊富です」(菊池さん)
桐村さんは、「これさえ食べれば立ちどころににおいが消える」という食べ物はない、と念を押す。
「ただ、気になるにおいを食事で軽減することはできます。子供の方が汗をかくのに、大人の方が体臭がきついのは、体内の環境が悪くなっているから。自分のにおいが気になったら、体からのサインだと捉えて、内側から改善するように心がけてみてください」
今年の夏は、暑さはもとより、ストレスも心配だ。いまのうちから準備しておこう。
※女性セブン2021年7月1・8日号