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ワクチン接種の停止「政府が何か始めると混乱」何度繰り返すのか

(写真/共同通信社)

ワクチン接種の停止を発表した河野太郎新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣(写真/共同通信社)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、ワクチン接種の新規受付停止の継続を表明した河野太郎新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣について。

 * * *
 またこのパターンか、と思ったのは新型コロナウイルスワクチンの職域接種と大規模接種の新規受付停止だ。できるだけ早く、できるだけ多くの人にと政府が大きな旗を振っても、始まった途端に問題発覚。申請は混乱し、人々は困惑、現場は疲弊。まるで心理学で言う「クラスター錯覚」のごとく、政府や国のやることに対しバイアスがかかっていく。

 そんな中、連日のようにテレビやネットで顔を見ることが多くなったのが、河野太郎新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣だ。これまでにも特徴的なマスクを着用し、「地元を盛り上げたい」、「マスクに負けない答弁を」と話すなど、度々話題になっていた。

 ワクチンの職域接種が本格的に開始された6月21日は、「VACCINATED(接種済み)」の文字がプリントされた黒いマスクを着用し、ピンクや黄色、水色のバナナ柄の派手なシャツで視察に現れた。「針だめ、注射こわいんだもん」と言いながらもワクチンを接種し、「1人でも多くの人に打ってほしい」と述べていた。

 しかし翌日には、実際の従業員などの人数より多く申請する企業の存在が発覚。ワクチンの廃棄が発生する可能性を指摘し、申請が適切かどうか精査すると発言した。23日には、職域接種だけでなく自治体の大規模接種の申請受付も一時停止。5日後には職域接種の申請が想定よりも上回り供給量が不足、配送も間に合わないという事態になった。

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