ビジネス

東京都心部の不動産を物色する中国人 入国できなくてもリモート投資を続けるワケ

中国人が日本の都心不動産を狙っている

中国人が日本の都心部の不動産を狙っている

 コロナ禍でインバウンド需要は壊滅状態だが、なぜか中国人による日本不動産の“爆買い”現象が起きているという。いったいなぜなのか。不動産ジャーナリストの榊淳司氏がレポートする。

 * * *
 外国人の日本不動産の“爆買い”が話題になったのは2015年から16年ごろだった。あの頃は街がインバウンドであふれていた。東アジア系の外国人が日本の不動産を買い漁っていると聞いても「さもありなん」と思える納得感があった。

 だが、そのムーブメントはなぜか2016年の後半には目立たなくなり、昨年から続くコロナ禍によって街からインバウンドが完全に消えた。

 ところが今また、中国人が日本の不動産を買っているという。

中国人による爆買いブームが起きた2016年(時事通信フォト)

中国人による爆買いブームが起きた2016年(時事通信フォト)

中国人富裕層が探す「都内の一等地」

 じつは私のところにも「中国人の富裕層に売る物件があったら紹介してください」というオファーが舞い込んでくる。こういう話が不動産業界の周縁にいる私のところにまで来るということは、バブルがピークに達している証である。

「どんな物件がいいのですか?」

 そう尋ねると、「やっぱり」と思えるような答えが返ってくる。立地は都内の一等地。港区や渋谷区、新宿区、千代田区。駅に近いオフィスもしくは商業ビルで2ケタ億円くらいまでのご予算。

 今の東京はコロナ禍で苦しんでいる。そういったオフィスや飲食系のビルが売りに出ている。不動産業者が公に閲覧できるレインズ(国交省所管の物件情報登録サイト)に出ていない物件が、時に私のところにまで回ってくるのだ。

 ただ、今はコロナ禍である。中国人が日本に入国するのは簡単ではないが、「物件が出ました」ということはメールなどで知らせることができる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」