「壁面収納棚」を利用した自分好みの仕事場も
賃貸マンションでは、居室部分にテレワークスペースを設置する動きがある。
大京の賃貸マンションである「ライオンズファーシア」で、2021年1月から入居がスタートした「ライオンズフォーシア秋葉原イースト」「ライオンズフォーシア築地ステーション」がそうだ。
「ライオンズフォーシア秋葉原イースト」では、全38戸のうち5戸に壁面レール収納を導入した。棚板やデスクの取り外しが可能で、レールにあわせた自分好みのワークスペースを設けることができる。もちろん、ワークスペースが不要になれば、通常の収納棚などとして使用できる。
また、「ライオンズフォーシア築地ステーション」では、全37戸のうち10戸に壁面収納をアレンジしたデスクを標準装備。上部はプリンタなどを置ける2段の棚収納になっている。
カフェ、コンシェルジュ付きの賃貸マンションも
以上は分譲や賃貸の新築マンションの例だが、ミサワホームでは築古の賃貸マンションを「テレワーク特化型賃貸マンション」にバリューアップする取り組みを始めている。
東京都文京区関口にある1988年竣工の、ワンルーム48戸、1LDKと3LDK各1戸と、店舗からなる賃貸マンションで、1階には地元でよく知られたスーパーが入っていた。
ミサワホームでは、このスーパーが退去したあとに、コワーキングスペースとコンシェルジュサービスを融合した「And Worker神楽坂」を設置、新たな賃貸マンション『Del CCS文京神楽坂』としてオープンさせた。
50戸規模の賃貸マンションでコンシェルジュサービスを実施するのは、それだけでは採算的に無理があるが、コワーキングスペースを設置し、誰でも利用できるカフェを設置し、ドリンクサービス、格安のモーニングサービスを実施することで、地域からの集客を高めて、採算が取れる仕組みにしている。