心臓から全身に血液を送り出す「大動脈」が硬くなると瘤が生じ、それが破裂すると高確率で死に至る。
「人工血管置換術(患部の血管を人工血管に置き換える手術)などの手術を行なうことがありますが、術後の体力低下でQOLが極端に落ちることもある。大動脈瘤は破裂する危険性が高いレベルになるまで経過観察して、手術よりも負担が少ないカテーテル治療を選択すれば、QOLの低下を防げます」(飯田医師)
高齢になるほど手術はリスクが増す。
「担当医から心臓や大動脈瘤の手術を提案されたらセカンドオピニオンを利用し、かかりつけ医や循環器内科医に相談してもいい。『あの病院ならこの治療も選択できる』など、現場の医師が持つ情報は頼りになります」(飯田医師)
※週刊ポスト2021年10月29日号