「どんどん打っていただきたい」「安定的に1日100万回打てる体制づくりを整えている」。堀内詔子ワクチン担当大臣が3回目接種を推進する一方、後遺症に苦しむ患者がいる。その中には「打ちたくない」と言えずにやむなく接種した人も少なくないのだ──。新型コロナウイルスワクチンを取り巻く状況や問題点について、ジャーナリストの鳥集徹氏と女性セブン取材班がレポートする。
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これまで本誌・女性セブンでは3回にわたり「新型コロナワクチン後遺症」をめぐる問題を取り上げてきた。ワクチン接種後に長期間にわたり、胸痛や動悸、呼吸困難感、頭痛、ブレインフォグ(脳の霧)、倦怠感、筋力低下、手足のしびれ、痛みといった症状に苦しみ続けている人たちが数多くいる。
しかし政府はまだ、こうした患者の存在のほとんどを公には認めていない。そのため、多くの人が医療的・経済的支援を受けられずに追い詰められている。そもそも接種した人たちの中には自分のためだけでなく、政府が求めたように、社会や家庭に自分が感染を広げないよう、「周りのため」に打った人も多いのだ。彼らを救済せず放置するのは、あまりに冷たすぎはしないだろうか──。
女性セブン1月20日発売号の特集「コロナより恐ろしいワクチン後遺症」で紹介した東北地方在住の女性Cさん(40代)も、接種にためらいがあった1人だ。しかし、仕事のために周囲のことを考えると打たざるを得ない状況になり、昨年10月初旬に集団接種会場で接種したという。
「私は飲食店で働いていました。会社から『絶対に打て』と言われたわけではありません。ですが、お客様商売なので『打った方がいいよね』という雰囲気になり、周りにも接種を受ける人はどんどん増えていきました。
ただ、私はアレルギー体質なので、ワクチンを打つのに不安があったんです。大丈夫かどうかネットで調べたら、厚生労働省の公式ページに《接種後にもしアナフィラキシーが起こっても、すぐに対応が可能なよう、予防接種の接種会場や医療機関では、医薬品などの準備をしています》とありました。それで、大丈夫だろうと自分に言い聞かせて打ったんです」
ところが1回目の接種直後から、手足のしびれ、喉の詰まり、胃の激痛といった症状に見舞われ、4時間後に救急外来を受診。発熱に首や目のかゆみといった症状も加わり、「アナフィラキシーだろう」という診断を受けた。しかし、症状はこれだけでは終わらず、接種3日目から猛烈な吐き気、胸痛、動悸、息切れなども加わり、4日目には足の筋肉にも違和感が出始めた。