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性加害報道の園子温監督 事務所は被害内容に触れず「お詫びページ」掲載していた

性加害が報じられている園子温監督

性加害が報じられている園子温監督

『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』、『地獄でなぜ悪い』などの作品を世に送り出し、海外でも高く評価されてきた園子温監督(60)による“性加害”疑惑が報じられた。『週刊女性』の報道によると、園監督は「仕事をあげる」というのを誘い文句にして女優たちに関係を迫ったという。園監督は同誌の電話取材に「ありえないですね」などと回答し、報道内容についての詳細なコメントはしていないものの、日本の映画界では映画監督の榊英雄氏、俳優の木下ほうかによる若手女優への性行為の強要が報じられたばかりだけに、注目が集まっている。

 一方で、園監督の映像製作会社「シオンプロダクション」は4月1日、何の件についてかは触れていないものの《平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。関係者各位の皆様にご迷惑とご心配をおかけしてしまい、心よりお詫び申し上げます。事実関係を整理して、改めて発表いたします》と、コメントを発表している。

 園監督は破天荒なキャラクターで有名だった。2013年には『アウト×デラックス』(フジテレビ系)にゲスト出演。同番組では、「童貞を捨てたくて17歳で家出した」というエピソードを披露していたが、「オンエアできない」と判断されてカットされた部分も多かったらしい。2013年10月の『週刊プレイボーイ』のインタビューでは、園監督自身がその内容についてこう明かしている。

〈小学校3年生のときに“キミは将来、ジャンキーになりそうな資質を持っているから”とじいちゃんが言い出し、英才教育とでもいえばいいのかな。いわゆるドラッグの経験をさせられたんです〉

 同インタビューの中で園監督は〈いろいろありましたよ、そのときどきで。経験していないのは殺人と本気のレイプだけ〉とも告白している。雑誌の取材に対し実際以上に露悪的なリップサービスをした可能性はあるが、そうした発言も、また彼の印象を形作っていたと言える。

 映画監督としては、スパルタで知られていた。『紀子の食卓』(2006年)で園監督に才能を見出された女優・吉高由里子(33)が、過酷な現場について『文藝春秋』(2014年8月)のなかでこう語っている。

〈何度も何度も「死ね!」とか「止めちまえ!」とか罵倒されて。(中略)二十テイク、三十テイクは当たり前で、風呂なんか入らないで現場に出ろ、と言われたこともあった。それほど追い込まれてもうまく演技ができないことが余計に悔しくて、一人で涙を流したこともありました〉

 吉高はこの作品でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。園作品の出演を機に芸能界で花開いたことは間違いない。数々の話題作を世に送り出し、才能ある女優たちを見出してきたことはこれまで評価されてきただけに、映画業界の関係者は今回の報道にショックを隠せない。

「名作を多数生み出してきたことは事実ですし、今でも園監督の作品に出たがる役者も大勢います。なので業界内では『監督は良い映画を作りたい一心なんだ。昔気質の監督だから仕方ない』と見られていたところもあります。しかし、今回の報道が事実なら……」(映画業界関係者)

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