JRA重賞はGI26勝を含む129勝

JRA重賞はGI26勝を含む129勝

 調教に関しては、これで本当にいいのかなと考えてやってます。いままでいいと思ってやってきたことでも、もう一度「本当にこれでいいのか」と考えることが大事なのかな。慣れてきて当たり前のことを当たり前にやって、考えなくなってしまうのがいけないのではないか、分かったつもりになっているのが一番まずいのではないかとか。その気持ちを何年やっても持ち続けられるかとか自問自答しています。

 ずっと馬を下から見る勉強をしていましたが、先日、軽い運動だけ乗ってみました。この連載でも「自分で調教をつける」と宣言しましたからね。

 ひどい筋肉痛になりました。もう馬乗りとしては終わっているなと思いましたよ(笑)。ただ乗って歩いただけなのになぜこんなに体が痛いんだ! 運動だから馬だってリラックスしているしおとなしかったので、そんなに力を入れているわけでもない。それなのに内股とか張っちゃって、自分でびっくりしましたよ、情けない。いやあ、馬乗りって本当にすごいんだなと思いました(笑)。

【プロフィール】
蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI・26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。

※週刊ポスト2022年4月22日号

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