結局、小室夫妻は新生活の拠点をニューヨークに選んだ。
江森氏はこう書く。
〈天皇の退位と小室眞子の結婚問題。いみじくも同じような時期に起こった皇室問題だが、根っこは同じだと思う時もある。深い、深いところで天皇や皇族の自由や人権が問われており、そうした重い課題が、両者の背景に横たわっている〉
同書には、普段は国民の目の届かない皇室の日常が映し出されている。そこにあるのは、人と人の営みでしかない。「皇族を自分たちと地続きの存在として感じてほしい」というのが、本書に込めた江森氏のメッセージだ。
(了。第1回から読む)
※週刊ポスト2022年5月20日号