貴重な収蔵品は、海を渡ったこともある。1997年から1998年にかけては、ワシントンのアーサー・M・サックラー美術館に多くの収蔵品が貸し出され、大規模な特別展が開催された。また、2012年にはワシントン・ナショナル・ギャラリーで開催された日本文化を紹介する記念事業の一環で、伊藤若冲の作品が出展された。前例がある以上、今後、METが三の丸尚蔵館収蔵の作品を借り受け、特別展示を行うことも充分に考えられる。
「元皇族で、一般人よりも収蔵品への知見があるであろう眞子さんの存在は、国内外のほかのミュージアムとの招致合戦を勝ち抜きたいMETにとって、この上ないパートナーとなるでしょう。宮内庁側も、ほかの美術館との交渉よりはハードルを下げざるを得ないのではないでしょうか。眞子さんが、展示作品に解説文を寄せたり、音声案内を担当したりすることもあり得ます」(皇室関係者)
実現すれば、日本では「皇室利用」とも映りかねない。
「アメリカでは『ロイヤルはお金になる』という見方が一般的です。METとしても、使える人脈は使えるだけ使い、話題性の高い展示会でビジネスを成功させたいと考えてなんら不思議はありません」(皇室ジャーナリスト)
皇族であることも、元皇族として扱われることも避けてきたように見える眞子さん。しかし、多くの日本人が、未曽有の“生活苦”に襲われているニューヨークで暮らし続けるためには、元皇族であることをフル活用し、敷かれたレールの上を走り続けるしかないのかもしれない。
※女性セブン2022年6月2日号