若年層を重視するテレビ局とファンの高齢化
中居のもう1つのゴールデン帯の番組である『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、土曜昼の『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)はどうなのか。
「日本テレビは13歳から49歳までをコアターゲットとしています。その数字は合格点だと思いますよ。F2が10%を超えることもありますから、すぐには番組テコ入れとはならないでしょう。ただし、日本テレビの場合、決してコア視聴率の悪くなかった『深イイ話』や『今夜くらべてみました』を今春に終了させるなど、“攻めの改編”をしています。そのため、『仰天ニュース』も油断はできません。
『キャスターな会』は世帯視聴率が6%前後で、その大半は50歳以上に支えられている番組です。日テレやフジテレビだとすぐに手をつけられてもおかしくないのですが、テレ朝は高齢者も視聴ターゲットに考えているので、この番組はまだまだ続くのではないでしょうか。意外と一番安泰かもしれません。2つとも、視聴率がすごくいいわけではないですけれど」(前出・テレビ局関係者)
春の改編期のスペシャル番組で、中居がメインを務めた番組の視聴率も、そこまで良いとは言えなかった。
「3月22日の日本テレビ『中居正広の3番勝負!レジェンドとガチ対決SP』は世帯7.7%でした。コア視聴率も日テレの中では良いとは言えない。28日のフジテレビ『春の番組対抗 タイムリミットバトル ボカーン!』は世帯6.7%で、コア層の数字も良くなかった。いずれもゴールデンタイムですし、全体的にもう少し取りたかった。
21日のNHK『笑いの正体』は漫才をテーマに掘り下げ、ダウンタウンの松本人志がVTR出演するなど中居を起用した効果は絶大でした。それでも、世帯5.1%でした。NHKは広告主がいるわけではないので、視聴率はあまり関係ない局ですが、最近は数字を気にするし、若者にも見てもらおうとする。この番組の視聴者は男女50歳以上が中心でした。良い切り口の番組なので、また放送してほしいです」(同前)
2年前のジャニーズ事務所退所会見では、当意即妙な受け答えで絶賛された中居。どうしてレギュラー番組の視聴率が下がっているのか。
「今さらですけど、SMAPの解散は大きかったですよね。SMAPというグループがあるから、ソロ活動も光っていた。メンバーにとって、どちらも切り離せない両輪だった。中居は当時、『アイドルなのに司会もできる』という評価だった。そして芸能界有数の司会者に成長していった。その過程において、SMAPのメンバーだったということは影響していたと思います。
もう1つ、SMAPファン、中居ファンも少しずつ歳を取り、テレビ局が重視する視聴者層から離れていっている人も増えている。その辺が理由ではないでしょうか。もちろんMCだけに低迷の原因があるわけではありません。でも冠番組の視聴率が下がれば、責任は感じるところでしょう」(同前)
アイドルから司会者に転身した第一人者である中居がこのまま終わるとは思えない。ここからどう巻き返しをはかっていくのか、注目したい。