芸能

『石子と羽男』有村架純・中村倫也の間の「おいでやす小田」 名バイプレーヤーの季節到来か

役者として急上昇中(時事通信フォト)

役者として急上昇中(時事通信フォト)

 有村架純と中村倫也のダブル主演でパラリーガルと弁護士の活躍を描く『石子と羽男』(TBS系、毎週金曜夜10時〜)。ドラマオタクのエッセイスト・小林久乃氏は、今をときめく若手実力派俳優二人の間にしれっと登場する、ドラマ出演歴の浅い“おじさん新人俳優”に注目しているという。小林氏が綴る。

 * * *
“バイプレイヤー”は作品にとって必要不可欠な存在だ。たったひとりでは、どんな作品も成立することはないが、うっかりすると主演者以上に、作品の話題をかっさらっていくことがある。視聴者としては、気になった“バイプレイヤー”が、少しずつ成長していく様子を目にするのも、楽しかったりする。

 そんな思いのもと、最近ドラマ出演者で気になるお笑い芸人がいる。おいでやす小田さんだ。ややしゃがれた声、絶妙なタイミングでの登場。地上波テレビドラマ4作品めの出演とは、思えない。なんだろう、あの堂々とした新人俳優のおじさんは。

主演ふたりの間にさり気なく、かつ印象強く

 小田さんが現在出演している連続ドラマは『石子と羽男—そんなコトで訴えます?—(以下『石子と羽男』)。弁護士・羽根岡佳男(中村倫也)と、パラリーガル・石田硝子(有村架純)によるリーガル・エンターテインメントだ。

 硝子の父親が営む弱小弁護士事務所に、弁護士として勤務することになった羽根岡。驚異的な記憶力を活かして司法試験に合格するものの、法曹界では理想の弁護士として活躍できていない。それよりもセルフブランディングに興味津々の、チャラ男系。羽根岡のサポートするのが、司法試験の受験回数(5回まで)のリミットが近づいている硝子。“クソ”とつけたくなるほど真面目である。

 このドラマ、この二人の小気味良い掛け合いが面白い……というのは演者の名前を聞いただけでもわかる。本作以外にも男女バディの法律ドラマは数多く放送されている。例えば2シーズン放送されていた『リーガル・ハイ』(フジテレビ系・2012年〜)。金のためならどんな弁護策もいとわない、負け知らずの弁護士・古美門研介(堺雅人)と、正義感にあふれたパラリーガル・黛真知子(新垣結衣)。この凸凹コンビも痛快だった。

 今回の石子と羽男もかなりの凸凹ぶりではあるけれど、毎回どこかで互いに自分の本音を見せるシーンがある。「あれ、このふたりひょっとして……」と、いやらしい想像をしそうに。で、この二人の間に好タイミングで入って、邪魔をしてくるのが、おいでやす小田さん演じる塩崎啓介なのだ。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン