名取裕子
シチュエーションは大きく異なりますが、寺島サンは『競争〜』同様、後輩たちに心を寄せる役どころ。浅田サンは2作連続で、院長役(『赤いナースコール』では鹿賀丈史サン・72才、『ザ・トラベルナース』では松平健サン・68才)と“ワケあり”という役どころです。
実は先日、美容院で浅田サンとバッタリお会いしたのですが、『赤い〜』で年齢を21才だと言い張り、ベッキーさん(38)よりも後輩という設定。福山雅治サン(53)の熱狂的なファンということをSexy Zoneの佐藤勝利クン(25)相手に語るシーンなどを「笑っちゃったでしょ?」と苦笑されていました。
そして『ザ・トラベルナース』でも、松平健サンとの2人のシーンは、距離が近い! 事務長らしいシャネルは、すべて自前だそうです。「最近あんまり着ていなかったカチッとしたカンジのジャケットをクローゼットの奥から出してきた」と。予想通りでした。というのも浅田サンはバラエティー番組での衣装は100%自前。sacaiやJUNYA WATANABEが増えたのは、長年、浅田サンのファンの私からしてみると、意外なカンジがしないでもありません。
でも、こうしたファッションの変化も樹木希林さん(享年75)の影響があるのかと。その希林さんの一言がきっかけで出来上がった主演映画『エリカ38』(2019年)以来、浅田サ ンはすごみのある役が増えましたよね。もう決して「美代ちゃん」や「みち子さん」(『釣りバカ日誌』での役名)ではありません。
こういうオバチャンいるよねと思わせる絶妙な演技
同じくテレ朝では『相棒season21』に寺脇康文サン(60才)と共に、その妻役の鈴木砂羽サン(50)も戻っていらしたことに、役名の「美和子さん」がTwitterでトレンド入りになったほど、ファンの皆さんが沸きました。こういうカタチで再び大人気ドラマのメインキャストとしてブレークできるというのも、この年代の女優さんならではのことだと思いました。
鈴木砂羽サンはまさに今年50才。本当なら、多くの女優さんが壁にぶちあたる年齢だといいます。
鈴木砂羽
「年を重ねたからといって、みんながお母さん役をできるというワケじゃないんですよ」とは年代、アイドル歌手だった某アラフィフ女優さんの弁。かわいらしいルックスの彼女は、中年になり仕事が激減し、女優の傍ら、資格を取得し、芸能以外のお仕事をされています。
そう思えば、大ベテランの演技派で、今風に言うならカメレオン女優の大竹しのぶサン(65)は本当に強いと思いました。『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系)では、主演の吉沢亮サン(28)の母親役を好演。同じ“月9”の人気ドラマでテイストが似ている『監察医 朝顔』(同)にも第2シリーズから出演されています。

