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2022年の女子ゴルフツアーの熱き戦い メルセデス・ランキング初代女王を目指して

今季のツアーは西郷真央の快進撃で幕を開けた(写真/共同通信社)

今季のツアーは西郷真央の快進撃で幕を開けた(写真/共同通信社)

 女子ゴルフの国内ツアー「伊藤園レディス」で逆転優勝を果たし、山下美夢有が史上最年少での“年間女王”を戴冠した。今季から獲得賞金ではなくポイントによるランキング制度でシード権の獲得が決められるように変更され、“女王レース”も熾烈を極めている。

 2022年JLPGAツアーの年間女王は、従来までの獲得賞金額ではなく、順位をポイント化した「メルセデス・ランキング」で決定する。ツアー発足以来の大きな変革のなか実施された今季のツアーは、西郷真央(21)の快進撃で幕を開けた。

 昨季は未勝利ながらも賞金女王争いをにぎわせたが、今季はツアー初勝利を皮切りに序盤で5勝を挙げ、1位を独走。念願のプロツアー初勝利を果たした植竹希望(24)や高橋彩華(24)、昨季に続いてツアー2勝目を挙げた堀琴音(26)がそれに続いた。結婚後、初Vとなる17勝目を挙げた上田桃子(36)も後を追った。

 シーズン中盤でひときわ輝きを見せたのは、初優勝のみならず、2週連続制覇で脚光を浴びたルーキーの岩井千怜(20)だった。昨年女王の稲見萌寧(23)も大会連覇を成し遂げるなど意地を見せたが、岩井が牽引したルーキー勢の勢いは止まらなかった。混戦状態となった上位陣にルーキー陣が顔を覗かせることもしばしば。

 また、2000年生まれの「プラチナ世代」西村優菜(22)もたびたび優勝争いに加わり、健闘した。そのなかで頭角を現わしたのが山下美夢有(21)。ツアー史上最少ストローク「60」という偉業を成し遂げ、終盤戦に弾みをつけた。

 終盤戦で話題をさらったのは、「キンクミ」こと金田久美子(33)の復活優勝。11年189日ぶりとなった最長ブランク記録に感極まった涙の優勝スピーチは感動を呼んだ。

 一方、ルーキーの川崎春花(19)も躍進。通算2勝を挙げ、トッププレイヤーの仲間入りを果たした。

 終盤戦は安定した強さで独走する山下を、西郷や稲見らが追いかける形に。山下の13戦連続トップ10入りは歴代3位の記録。昨季に全米女子オープン覇者となった笹生優花(21)や西郷ら同期の後塵を拝してきた山下だったが、最後は今季4勝目を挙げ、初代年間女王の座に輝いた。

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