国内

動き出す「ポスト岸田選び」本命・茂木、対抗・河野を押しのけ、麻生vs菅の一騎打ちも

後見人のふたりが一騎打ち?(時事通信フォト)

後見人のふたりが一騎打ち?(時事通信フォト)

 次から次へと問題が噴出している岸田政権。「もうもたないのではないか」という声すら漏れ始め、党内ではすでに「ポスト岸田」に向けた動きが活発化してきている。そこで権力欲を見せ始めたのは、なんと総理の座から追われたはずの2人だった。

 次期首相候補の“本命”は茂木敏充・幹事長、“対抗馬”は河野太郎・消費者相との見方が強い。前回総裁選で3位につけた高市早苗・経済安保担当相は後ろ盾だった安倍晋三・元首相の死で出馬は難しいと見られている。

 茂木氏は自民党第2派閥の茂木派会長で、幹事長として今年夏の参院選に勝利し、岸田首相、首相の後見人である麻生太郎・副総裁と毎月のように食事会を開いて“トロイカ関係”を築いてきた。

 本人もポスト岸田に虎視眈々。「若干の物価の上昇があっても、賃上げがそれよりも上回っていれば状況としてはいいこと」(11月20日の金沢市の講演)とぶち上げて“経済通”をアピールし、今国会で成立した衆院の10増10減の定数是正をめぐって、年内に自民党の地方組織のヒアリングを行なって候補者調整を進めることを決めた。

 一方、昨年の総裁選で岸田首相に敗れた河野氏も総裁選への“再チャレンジ”に意欲満々だ。

 河野氏の看板は旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題の追及。

 ライバルの茂木氏が旧統一教会と自民党の関係について「これまで一切の関係を持っていない」と言い張り、党内調査も後手後手に回って批判されたのに対し、河野氏は内閣改造で消費者相に就任すると有識者検討会を立ち上げて「旧統一教会問題追及」の先頭に立ち、政府の教団への質問権発動に道筋をつけた。

 茂木氏の後ろに麻生氏がつき、河野氏には前回総裁選でも応援した菅義偉・前首相が援軍に回り、次の総裁選は、「麻生VS菅の代理戦争となる」というのが永田町の通り相場だが、そう単純な構図にはなりそうにない。政治ジャーナリストの野上忠興氏が指摘する。

「総理・総裁になるには神輿を担いでやろうという党内の仲間が必要だが、茂木氏も河野氏も唯我独尊タイプで仲間が少ない。茂木氏は派閥領袖なのに、茂木派内をまとめ切れていないし、河野氏は所属する麻生派会長の麻生氏と関係が悪い。どちらも総裁選に出て勝てる状況にはない。

 本格政権になるはずだった岸田首相が退陣することになれば、次の首相は緊急避難で選ばれる可能性が高い。そうなると、候補は首相経験者の麻生氏か菅氏に絞られるのではないか」

 なんと、代理戦争ではなく、麻生vs菅の一騎打ちになると見るのだ。

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン