『金スマ』では休憩中にリラックスしていても、本番直前で帽子を被り直して自分の中のスイッチを入れるという中居だが、鶴瓶ら先輩と組んでMCを務める番組ではアシスタントの気持ちで臨んでいるという。『笑っていいとも!』ではタモリ、『うたばん』では石橋貴明をサポートする役割に徹していた。

「みんな慕ってますよ」

原監督も心配する中居正広(写真は2021年)

休業中の中居正広(写真は2021年)

 30年以上、傍らで見てきた鶴瓶は、中居の休養中のエピソードについても触れた。

「中居はあれだけ忙しい中でも、ちゃんと資料を集めて計算して収録に臨んでいるのが伝わる。やっぱり司会が好きなんでしょうね。彼はプロデュース能力もあるし、だからもう俺はほとんどあいつに任せてる。みんな慕ってますよ。

 この前も中居が『世界仰天』を欠席したときに、藤ケ谷太輔(Kis-My-Ft2)が代打になったんですよ。中居は後輩の面倒見もいいから、俺にとっても藤ケ谷はええバランスで番組が進行できると判断したんでしょう。藤ケ谷も良いやつで、前はあどけなさがあったけど、今は自信持ってやってますわ」

 代役・藤ケ谷の起用は、信頼する鶴瓶と『A-Studio+』での共演と相性を考えた中居のアイデアだった。藤ケ谷の人柄をよく知る中居が、人生最大の危機に『世界仰天』や『中居正広 ON&ON AIR』(ニッポン放送)の代役を託したのだ。中居は昨年デビュー10周年を迎えたKis-My-Ft2のメンバー全員の名前が刻印された白いマイクを記念に贈っている。“白いマイク”はSMAPが使っていたSMAPの象徴で、それだけ可愛がっていたという証だった。

 2007年にNHK紅白歌合戦で司会を務めた中居と鶴瓶。噺家とアイドル、経歴も年齢も違うが、気心知れた二人の間に「言葉はいらない」と、鶴瓶は語る。

「最近はマネージャーを通してしか連絡を取っていないけど、マネージャーも『大丈夫』って言ってました。年末いっぱいは休むけど、帰ってくると思いますよ。大人の男同士で付き合いも長いから、わざわざ『どやねん?』とか聞いたりしないけど、ご飯も食べてるって聞いてるし、中居はもうじき帰ってくるから心配することはないですよ。

 でも、影響力があんなにあるやつやから、みんなが心配するのは当然だと思うし、それは本人もありがたいと思うよ。大変だったら本人からまた何か連絡あるでしょう。便りのないのは良い便りですよ」

 35年間トップスピードで走り続けてきた中居。個人事務所の社名の“のんびりなかい”は、心配するファンの声と言ってもいいだろう。2023年、また元気な姿をみせてほしい。

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