芸能

「できることなら辞めてほしかった。でも……」 娘がセクシー女優になった「57歳母親」が涙ながらに語ったこと

小川ひまりさんが語った

小川ひまりさんが語った

 セクシー女優という職業の社会的認知度が高まってきた昨今でも、女優が身内に出演の事実を隠しているケースや、親や姉妹兄弟が「受け入れたくても、受け入れられない」という葛藤に苛まれている例は少なくない。そんな親子のむき出しの葛藤を、ある女優とその母親が語ってくれた。業界内でも異例の“母子告白”の模様を、ジャーナリストの河合桃子氏がレポートする。

 * * *
 彼女たちが「なぜ女優デビューしたのか」を語る機会は数あれど、「家族の話」を語ることは極めて稀だ。いまやインフルエンサー視され、「憧れの職業」になりつつあるとはいえ、身内の話となれば受け取り方は異なる。家族は娘の決断をどう受け取り、どう見守っているのか──。それは、未だ“最大のタブー”であり続けている。

 2019年に企画単体女優としてデビューした小川ひまり(年齢非公表)は、小学生から中学生にかけて、子役として芸能界で活動し、高校時代はアルバイトをしながら地下アイドルとして活動した経歴を持つ。子役時代で最も有名な出演作は天海祐希主演のドラマ『女王の教室』。メインの役どころではなく、セリフも少なかった。唯一、主役を獲得したのはプレイステーション2本体のCM。決して順風満帆な子役時代ではなかった。子役から売れることの難しさについて、小川は言う。

「5歳から子役の大手事務所に所属し『大人になったら女優さんになる』と思っていて、『頑張ってもなれない場合もある』ことは考えてもみなかった。でも実際は、女優になりたい気持ちだけでは生き残れない世界。子役で成功する子は、芝居が飛び抜けて上手い子、自然体でいられる子、なんとなく応援したくなる子と様々ですが、私にはそのどの才能もありませんでした。小学生くらいまでは脇役のチャンスがありましたが、中高生にもなると一気にチャンスは減りましたね」

 夢と現実の葛藤のなかで始めたのが、地下アイドル活動だった。小川は「本当は女優になりたくて、地下アイドルなんてしたくなかったけど、そうでもなければこの世界にしがみつくことはできないと思った」と振り返る。だが、本気で望んでも人気が伴うとは限らないのはアイドルの世界も同様だった。

デビューのきっかけは「演技の仕事ができるなら……」

 地下アイドル活動を3年続けても芽が出なかったとき、バイト先で出会った“スカウトマン”に誘われたのが、業界デビューのきっかけになった。

「神田のガールズバーに体験入店したときのお客さんが、スカウトの方だったんです。『今は何をしてるの』と聞かれて、地下アイドルをやめて何もしていないことを話したら、『今度、セクシー女優の事務所の社長とBBQするからおいでよ』と誘われて。最初は『無理です』と断っていたのですが、そのBBQで社長と話をしたら、想像以上にまともな人で怖くなかったし、アダルトとはいえ演技ができることが魅力でした。まだ演技の仕事への未練があったので、一度やって嫌なら辞めようと、デビューしてみることにしました」

 はじめての撮影はソフト・オン・デマンドの「マジックミラー号」という人気シリーズ。「素人設定」の作品で台本はなく、カメラが回ったらすぐに男優と行為を始める。「演技ができる」と考えていた小川にとって、想像とは程遠い内容だった。だが──。

「デビュー作は、たしかにセリフはありませんでしたが、現場で作品を作るという空気感は、これまで自分が体験してきた撮影現場と同じだと感じました。これは楽しい、続けられると確信しました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン