芸能

4年間で8つの新番組!苦境続くTBSの「月曜22時」、“推し”がテーマの新番組で打開できるのか

麒麟・川島

『推しがわが家にやってくる!』のMCは麒麟・川島

 4月のテレビ番組改編期、数々の新番組が誕生しているが、業界で注目を集めているのがTBSの月曜22時の枠だ。4年前、ドラマ枠が終了し、バラエティ枠となったが、結果が出ず毎回、短期間で番組が終わってきた経緯がある。満を持して4月から始める新番組で状況は打開できるのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 20日夜、特番『推しが我が家にやってくる!』(MBS・TBS系)が放送されます。この番組のコンセプトは、「『推しをおもてなしして長年の愛&感謝を直接伝えたい…』 そんなありえない夢が叶ってしまったひとりのファンに密着する 笑いあり涙ありのリアルドキュメント!!」。TRFのDJ KOOさんを「30年以上推している」という一般男性に密着し、感動の対面や懸命におもてなしをする様子などが映されるようです。

 ただ、この『推しが我が家にやってくる!』は、改編期によくある普通の単発特番ではありません。4月17日スタートの『推しといつまでも』という新番組のメイン企画であり、20日の特番はパイロット版としての意味合いがあるのです。

 なぜレギュラー放送が決まっている番組のメイン企画を正式スタート前に試すようなことをするのか。その背景には、TBS系で月曜22時に放送されてきたバラエティの不振と、「もう失敗できない」という苦しい状況があります。

 TBS系の22時台は、ゴールデン・プライムタイムで最後の2時間ドラマ枠だった『月曜名作劇場』を終了させた2019年3月以降の4年間、バラエティを放送し続けてきました。

しかし、『好きか嫌いか言う時間』が約8か月、『ペコジャニ∞!』が約11か月、『1番だけが知っている』が約1年5か月、『CDTVライブ!ライブ!』が約1年、『教えてもらう前と後』が約5か月、『100%!アピールちゃん』が約10か月、『月曜の蛙、大海を知る。』が約5か月で終了。

いずれも時間帯最下位の低視聴率に沈むことが多く、「4年間で7つの番組を入れ替える」という民放ゴールデン・プライムタイムで最も苦しいバラエティ枠となっているのです。

川島、指原らに恥をかかせられない

 しかも2021年10月スタートの『100%!アピールちゃん』、2022年10月スタートの『月曜の蛙、大海を知る。』、そして2023年4月にスタートする『推しといつまでも』のMCはすべて川島明さんと指原莉乃さんの2人であり、レギュラー陣でもHey!Say!JUMPの有岡大貴さんが出演。つまり、視聴率も話題性も低迷した番組に継続出演してくれた3人に、「これ以上、恥をかかせられない」のです。

 また、『教えてもらう前と後』以降の『100%!アピールちゃん』『月曜の蛙、大海を知る。』は、すべてMBSの制作。TBSや系列局に対しても、「今度こそ失敗できない」という状況に追い込まれています。

 ただ気になるのは、『推しが我が家にやってくる!』が放送前から、「自分の推しではなく、他人の推しをわざわざ見ようと思うかな?」という疑問や、「ある番組に似ている」という指摘の声があがっていること。

 実際、20日の放送で「DJ KOOさんが好き」という人以外の視聴者を集められるかは未知数であり、「笑いと感動のあるドキュメンタリーにできるか」という制作力が問われそうです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

昭和館を訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年12月21日、撮影/JMPA)
天皇ご一家が戦後80年写真展へ 哀悼のお気持ちが伝わるグレーのリンクコーデ 愛子さまのジャケット着回しに「参考になる」の声も
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
《ジャンボ尾崎さん死去》伝説の“習志野ホワイトハウス豪邸”にランボルギーニ、名刀18振り、“ゴルフ界のスター”が貫いた規格外の美学
NEWSポストセブン
西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
《西東京市・親子4人心中》「奥さんは茶髪っぽい方で、美人なお母さん」「12月から配達が止まっていた」母親名義マンションのクローゼットから別の遺体……ナゾ深まる“だんらん家族”を襲った悲劇
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン