松川るい議員が投稿したエッフェル塔ポーズ(ツイッター改めXより)

エッフェル塔ポーズでにこやかに(ツイッター改めXより)

 続けての投稿には、「(フランスの議員と会って)女性参画についての意見交換」とあったが、自分がどんな意見を持っていてどういう政策が必要なのかは一切なし。挙句に、国会議員の仕事で重要なのは「外交」とおっしゃる。外交! これは38人による日仏外交旅行だったのか。

 松川るい議員は、観光気分丸出しのエッフェル塔での3人の写真を削除はしたが、「問題だとは思っておりません」だそう。5年に一度程度、海外視察に行き、課題についての見聞を広め、政策や今後の活動に活かすことが目的で、旅費は党費と参加者の自腹で捻出しているという。本当に必要な「外交」「研修」なら正々堂々と税金で行けばよいし、自費も出しているなどといいわけする必要もない。しかし「見聞を広げる」なんて曖昧なこと言われたら、全部自腹にしてプライベートで行ってもらいたいのが一国民である私の本音だ。

家庭こども庁が進める“少子化対策”への疑問

 少し前、家庭こども庁の「若者の子育て家庭訪問」「 Jリーグとコラボ」が話題になった。前者は文字通り、若者が子育てをしている家庭を訪れて話を聞くという取り組みで、「家族留学(これは家庭こども庁による単語)」することで、若者に家族や子供と暮らすことはどういうことかを知ってもらうという目的だそう。後者は、子供をJリーグの試合に招待する取り組み。これでほんの少しでも少子化に歯止めがかかると本気で思っているのだろうか。どうして数あるスポーツの中からサッカーに絞るのか。

 同庁はゴールデン・ウィークには「ファスト・トラック」と称して、公の施設で子供を優先するレーンを設ける取り組みも行っているが、こうしたことにかかった金額は5兆円。それだけの予算があるのなら、直接貧困家庭の補助に回す、もしくは出産費用の補助に回した方が、産みたくても経済的事情で迷っている人の後押しになるのは? と普通の感覚なら思う。

 自民党女性局のフランス旅行も、家庭こども庁の取り組みも、困っている人(=国民)は他人事というところが共通だ。自分たちの「やってます」感ばかりが優先されている。

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