京アニ/ガソリン販売厳格化 撮影日 2019年08月17日 登録日 2019年08月17日 放火により爆発火災が起きた「京都アニメーション」のスタジオ内部(時事通信フォト)

激しく焼けた事件現場(時事通信フォト)

 刑期を終えた後、小説の完成にこぎつけたのに、応募した京アニ大賞では一次審査で落選した。これは事実だ。だが、弁護側の冒頭陳述にあった、刑務所生活の頃から「闇の人物」からメッセージを受け取るようになり、しだいにその「闇の人物」さまざまな嫌がらせを受けるようになったという話はにわかには呑み込めない。法廷の様子を産経新聞はこう報じている。

〈弁護側はこのときの刑務所生活の中で「闇の人物」から、貸し出しの本やテレビCMなどを通じ、さまざまなメッセージを送られるようになった、と述べた。(略)〔引用者注・公募落選も〕弁護側は「闇の人物が仕組んだ」と青葉被告が捉えていたと説明。「闇の人物と京アニが一体となって、嫌がらせをしている」「闇の人物と京アニからは逃れられない」と思い込むようになり、両者を「消滅させたい」と犯行に及んだと訴えた〉(産経新聞9月5日13時6分更新)

 少なくとも青葉の認識では、追い詰められていたという弁護側の冒頭陳述になっている。そこまで読んで筆者が思い出したのは、4年前の事件発生直前、住んでいた安アパートで、青葉被告が隣人の20代の青年に食ってかかって放ったこんな一言だ。

「うるせえ、黙れ、殺すぞ、こっちは余裕ねえんだ」──

 事件の4日前、揉めごとに巻き込まれたこの青年は、取材に対してこう話した。

「危ない目つきでした。鋭い? 言葉にするのが難しいんですけど、『殺すぞ』と言われた時、この男はやるんじゃないかなと思った。大きな声では全然なかったのですが」

 この青年のせいではないのに、上の階から聞こえてきた異音を青年の部屋に原因があると勘違いして怒鳴り込んできた。青年が「上の人に言ってください」と伝えると、上記の通り、「余裕ねえんだ」と言い募ったという。なぜ、どんなふうにそこまで煮詰まって過熱していたかは、冒頭陳述の報道だけでは、まだつかめない。

関連記事

トピックス

“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン