ライフ

「政治経済より不倫ネタが好き」山口真由が語る仕事論「10年後の目標を立てるのは難しいなあ」

03-01

情報番組のコメンテーターとしても活躍中

「政治経済についてコメントするのも大切ですけど、実はスキャンダルネタも嫌いではないんです(笑)」

 そうあっけらかんと話すのは、法学博士の山口真由さん。現在は情報番組などにコメンテーターとして出演するほか、信州大学特任教授としての顔をもつ。プロフィールにある東京大学もただ卒業しただけではなく「全優」卒業、司法試験にも在学中に一発合格を果たした。卒業後は財務省に進み、退職後は弁護士事務所でのキャリアを積んだ、“完全無欠”の才女だ。

 誰もが彼女と同じ地位を目指すわけではなく、他人事として崇めていればそれでいい、よく日本にもこんな女性が誕生した……と感動していると、そのキャリアには大きな挫折が隠されていた。そのエピソードを綴った『挫折からのキャリア論』(日経BP)が話題を呼んでいる。

 ジリジリと崖に追い詰められるような屈辱、ひょっとしたら間違った道を選ぶかもしれなかったほどの挫折。これらの詳細を山口さん自身から話を聞いた。(全3回の最終回。第1回第2回を読む)

リサーチの成果がコメントで披露できなくても構わない

──現在のお仕事について聞かせてください。『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系列)や、『ゴゴスマ —GO GO!Smile!—』(CBC、TBS系列)などで、コメンテーターとして活躍されています。著書には「リサーチが得意である」と書かれていましたが、どのくらい準備をされているのか教えてください。

山口真由さん(以下、山口):私、小心者すぎるので、事前に準備をしないと不安なんです。もし本番で固有名詞が出て来なかったらどうしよう、と考えてしまう。だからコメントとして発しそうなことは全部書き留める。さらに放送内容の特集が、大谷翔平だったら、彼に関する本を数冊読みます。読みながら「こんな情報や表現もあるのか」と気づく。インプット、アウトプットを繰り返して本番に臨みます。

──そのリサーチぶり、会社員が見習わなくてはいけない姿勢ですね……。ただ、だんだん繰り返していると自分に変化も出てきませんか? もしくはマンネリ化することもあると思います。

山口:あ〜、あります。昔は大量のリサーチをしたのにまったく使われないで帰ってくることがあると、それが許せなかったんです。共演者のコメンテーターの方と司会者との間でやりとりが盛り上がっているときにわざわざ「私も知っています〜」なんて、会話に割って入ろうとすることもあった。今思うと、浅はかだったなと思います。自分がよく見えることよりも、全体で一つの作品を作り上げる方が大事だなって。

──視聴者側としての視点で思うことはないでしょうか。

山口:先ほどの話に戻りますが、準備してきた情報すべてを発表して帰らないと気が済まない、みたいなコメンテーターがいると昔の自分を見ている気がしますね……。当然のことですが、視聴者はコメンテーター同士が繰り広げる、かみ合わない情報合戦なんて求めていません。これは会社の会議だってまったく同じことだと思います。それがリサーチのみ、発言ゼロでも満足できる自分になった要因でしょうか。

関連記事

トピックス

佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
技能実習生のダム・ズイ・カン容疑者と亡くなった椋本舞子さん(共同通信/景徳鎮陶瓷大学ホームページより)
《佐賀・強盗殺人》ベトナム人の男が「オカネ出せ。財布ミセロ」自宅に押し入りナイフで切りつけ…日本語講師・椋本舞子さんを襲った“強い殺意” 生前は「英語も中国語も堪能」「海外の友達がいっぱい」
NEWSポストセブン
大日向開拓地のキャベツ畑を訪問された上皇ご夫妻(2024年8月、長野県軽井沢町)
美智子さま、葛藤の戦後80年の夏 上皇さまの体調不安で軽井沢でのご静養は微妙な状況に 大戦の記憶を刻んだ土地への祈りの旅も叶わぬ可能性も
女性セブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト
NYの高層ビルで銃撃事件が発生した(右・時事通信フォト)
《5人死亡のNYビル乱射》小室圭さん勤務先からわずか0.6マイル…タムラ容疑者が大型ライフルを手にビルに侵入「日系駐在員も多く勤務するエリア」
NEWSポストセブン