2019年9月、ジャニー喜多川氏の「お別れの会」には大勢のジャニーズファンが集った(時事通信フォト)

2019年9月、ジャニー喜多川氏の「お別れの会」には大勢のジャニーズファンが集った(時事通信フォト)

 別の界隈のアイドルファンから、批判的な発言をされたというのは、長くジャニーズJr.を応援しており、「熱心なジュニア担」を自称する女性・Bさん(28歳・美容関係勤務)だ。

「私はいわゆる『ジュニア担』と呼ばれる、デビュー前のジャニーズJr.を応援しているファンです。今回の件は、やはりファンとしても複雑な心境で見守っていて、自分自身のスタンスにも悩んでいました。

 ただ、先日K-POPや別の事務所の男性アイドルグループを応援している後輩から、『先輩(Bさん)の応援している子も、絶対に被害に遭ってますよ! あの子のためにもオタク卒業した方が良いんじゃないですか?』とか『自分の推しがおじいさんに食われてるなんて、絶対に無理!』などと、笑いながら言われたんですね。すごくショックでしたし、今ならファンも叩いてOKという風潮はおかしいと思います」(Bさん)

「自分にも責任があるってわかってる?」と言われて…

 このように、職場の人間や知人から心無い言葉を向けられる人もいるが、なかには見ず知らずの人間から「ジャニーズファン」であることを非難された人もいる。関西の大手チェーンの居酒屋でアルバイトしている女性・Cさん(21歳・大学生)は、客の年配男性から、ジャニーズアイドルを応援していることについて、説教をされたという。

「先日バイト中に、60歳くらいの男性サラリーマン客3人組から、『ジャニーズの問題はどう思う? どうせ君みたいな子もジャニーズのイケメンが好きなんだろ?』といきなり絡まれました。実際に私はジャニーズの複数のファンクラブ会員で、ジュニアの舞台も観に行ったりするくらいの熱心なファンです。嘘をつきたくなかったので、『はい、ジャニーズは好きですよ。今回の件は、ファンとしてもツラいし、悪いことだと思ってます』と正直に返答しました。

 そしたら、そのサラリーマンたちが『お前みたいな女が応援して、金を落とすから、ヤツらが増長して、こんなに大きな問題になったんだよ。自分にも責任があるってわかってる?』とか、『イケメンだったらなんでも許されると思ってるんだろ? 外国なら即アウトだよ! テレビ業界からも退場してほしい』などと捲し立ててきたんです。いきなり絡まれたのも怖かったし、自分が応援しているアイドルも被害者かもしれず心が苦しいのに、どうしてこんなことまで言われないといけないのでしょうか。世間の空気に恐怖を感じます」(Cさん)

 事務所に抜本的な経営体制の改善を求める声が高まるなか、所属タレントの広告起用を中止する企業も後を絶たない。だが、批判の矛先は事務所だけに向かっているわけではない。世間の厳しい目線にさらされているジャニーズファンたちもまた、苦しい立場に立たされているようだ。

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