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大谷翔平「金では動かない男」が選ぶチームはどこか 本命ドジャース、対抗ジャイアンツ、エンゼルス残留も

大谷翔平を動かし得るものとは

大谷翔平を獲るのは?(写真/共同通信社)

 これまでメジャーリーガーたちの価値は契約金や年俸などの金銭によって評価されてきた。ゆえに、巨額の金額が飛びかうマネーゲームが繰り広げられることもあったが、大谷翔平(29才)はそうしたメジャー流の価値観にも風穴をあけた。

 大物たちからも尊敬を集め「ユニコーン(人々が夢見るような現実離れした存在)」と称される大谷の“決断のとき”が刻一刻と迫っている。彼の目の前にははっきりと「全米プロスポーツ史上最高額」での契約が見えているが、メジャーの取材経験豊富な在米ジャーナリストはこう話す。

「大谷選手はおカネでは動かない。これまでも、誰もが信じられないようなパフォーマンスを披露してきましたが、その原動力はカネではなかった。契約交渉で、いまの彼が何を重要視しているのか、その答えがわかるでしょう」

 全米が注目する中、大谷はどんな決断を下すのか──。

 ワールドシリーズが終了し、メジャー入り後初のFA(フリーエージェント)となった大谷。日本時間の11月7日からは全球団との交渉が可能になった。

「9月に受けた右肘手術の影響で契約の予想金額はスケールダウンしたものの、契約金と年俸を合わせて総額750億円の“メジャー史上最大の契約”になるといわれています。

 二刀流のプレーヤーとして次々と前人未踏の記録を樹立する大谷選手ですが、来シーズンは打者に専念する予定で、二刀流復帰は早くても再来年。それでも彼には打者としても最高の価値があり、各チームとも“大谷の獲得を目指すかどうか”を判断するところから、来シーズンのチーム編成がスタートするといった状況です」(前出・在米ジャーナリスト)

 大谷はすでに「球界の顔」であり、将来の殿堂入りは確実だろう。各チームのファンやメディアの間では、「獲得に向けたあらゆる努力をすべし」という意見が多数を占めている。

「米国中の記者たちが取材と予想を繰り広げていますが、現状、10球団ほどは名乗りを上げると予想されています」(スポーツ紙記者)

 6年前、大谷がメジャー入りする際の球団選びのキーワードは3つで、「西海岸」「二刀流」「小さなマーケット」だった。

「当時はナショナル・リーグがDH(指名打者)制を導入しておらず、大谷選手が二刀流を貫くためにはアメリカン・リーグの球団を選ぶ必要があった。しかし、昨年からナ・リーグもDH制を導入したので、いまはどちらのリーグでも問題はありません」(前出・在米ジャーナリスト)

「ジャイアンツが似合うよ!」

 これまで通り「西海岸」の温暖な気候を重視するなら、現在所属するアナハイムのエンゼルス、ロサンゼルスに本拠地を構えるドジャース、サンフランシスコ・ジャイアンツ、そしてシアトル・マリナーズが候補に挙がる。なかでも幾度となく「最有力」と報じられてきたのが、ドジャースだ。

「直近11年で10度の地区優勝を誇るドジャースですが、今年のリーグ優勝決定戦では早々に敗退してしまったこともあり、ファンの大谷待望論は根強い。加えて球団オーナーは、この9月頃から大谷選手との契約に強い意欲を持っていたと伝えられています。予算面でも、いまのドジャースには大谷選手を獲得できるだけの余裕があります」(スポーツジャーナリスト)

 これまで、大谷が渇望しつつも経験できなかった「優勝争い」に挑むには、最も可能性の高いチームといえるかもしれない。地元紙『ロサンゼルスタイムズ』も西海岸の4つの都市を背景にした大谷を表紙にし、「ドジャースが最有力」とする記事を掲載した。

 6年前の条件の1つだった「小さなマーケット」は、静かな環境を意味する。エンゼルスの本拠地・アナハイムは人口35万人ほどの小さな都市で、アメリカのなかでは抜群に治安がいい。

「手術後のリハビリ期間だけに、慣れ親しんだ環境がいいのではという意見もあります。これまで声援を送ってくれたファンや球団への“情”を重視して、エンゼルス残留を選択する可能性を指摘する声もあります」(前出・在米ジャーナリスト)

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